世界株安の原因

2014.2.4 NYダウ日経平均も、謂わば暴落しています。日経平均は2013年大納会以来、2000円程下げています。昨年、2013年5月のバーナンキ・ショックによる4000円の暴落を指標にすればもう2000円程下がる可能性もあるでしょう。

さて、今回の話は、日本の金融マスコミの情報収集力の無能さについてです。この暴落の原因を「アルゼンチンペソの暴落」としか言っていません。なぜ、アルゼンチンペソが暴落したか。FRBが緩和縮小することを決定したからである、と。それだけです。

ちょっと社会というものを知っている人ならば、「??」が連発するでしょう。アルゼンチンのような弱小国通貨が下げただけで、なぜ世界経済の雄である米国と日本の市場がこれほど周章狼狽するのかと。弱小国と言えば、少し前のギリシャ騒動がありました。しかし、あの騒動はギリシャが問題ではなく、通貨ユーロの勧進元欧州連合という巨大組織が揺るいだのであって、アルゼンチンとは全く意味が異なります。

さて、今回の騒動の原因は、恐らくは下記でしょう:

米国の2つのヘッジファンドが破綻し、合計1兆円を超える株を売って換金しています。顧客に返金するためです。この売りに狼狽売りの提灯がついて、更にやくざなヘッジが嵩にかかって空売りに入り、NYも東京も下げに下げているのです。昨年5月もヘッジの破綻だと言われていて、5月だけで2兆円が売り込まれています。そして4000円下げました。似たような話しなのです。

 後知恵:Johoが破綻したというニュースはWall Street Journalがスクープしましたが、多分、同業のヘッジどもはそれを逸早く知って、1月23日には売りの態勢に入っていたようです。22日に日経平均の局所的頂点があり、23日から暴落が始まっています。こうして売りのドミノというか、アバランシェというかそういう現象が起き、暴落が始まったようです。

  ---2014.2.7

一ケ月もすれば売り終わって騒動も収まるのではないかと思います。尤も、これは予測ではなく、期待にすぎません。未来の正確な予測などできるものではありませんから。あるいはヘッジが次々とドミノ的に破綻し株式市場「システム」が壊れるかもしれません。そうなれば、再び、リーマンショックの後のようになりえます。

新興国通貨危機というと、97年のアジア通貨危機を思い起こしますが、あの時はヘッジファンドがアジアの国々の中央銀行喧嘩をしかけて中央銀行を破綻させ通貨システムを破壊してしまったので、システム修復して立ち直るのに時間が掛かりました。今回は、FRBがQEを縮小するというので、逆に、ヘッジが慌てふためいて新興国への投資を引き揚げている中で終に破綻してしまった所が出て、株の換金騒ぎになっているので、システムが壊れているのではなく、単なる調整にすぎません。全ヘッジファンドが破綻してしまえば、サブプライムローンリーマンショックの時のように世界の金融界というシステムが壊れてしまったような事件になるでしょうが、2,3のヘッジが破綻した程度では調整に過ぎません。リーマンショックというのは、リーマン一社の破綻ではなく、その1年も前から続いているサブプライムローンショックの最後のとどめに過ぎません。昨年5月と同じように直ぐに回復するとDr.は踏んでいます。尤も、水面下でヘッジ群に何が起きているかがわからないので本当の所は分かりません。

それから、日本の株が売られているのに、つまり、日本の国力が信頼されていないのに何故円が買われて高いのかが不思議です。これは、ドルベースで売買している外人が為替リスク回避のために、株を先物で売り、円を買っているからだと言われています。だから日経平均とドル円の為替は見事に「常識と異なる」リンクをしています。「円高を嫌気して株が売られた」などというニュースの解説は如何に間違った情報を流していることか。

 

バンクオブアメリカ・メリルリンチによると、米国の投資家は13週連続で新興国株式ファンドから資金を引き揚げている。2002年には17週連続で新興国の株式ファンドから資金が流出したが、それ以来、資金流出がこれほど長く続いたことはない。

2014.1.29】

http://jp.wsj.com/article/japan-market-watch.html

これで下記ヘッジが破綻したのでしょうか。厳密に言えば、新興国市場からの引き上げとNY、東京からの引き上げの間がつながりませんが、「風が吹けば桶屋が儲かる」論理で動く株式市場の全てはわかりません。とにかく、枯れ尾花に怯える烏合の衆が株式市場です。何でも起こりえます。

【Hedge funds Scout Capital Management, Joho Capital to close-WSJ

The $6.7 billion Scout Capital Management LLC and $5 billion, Asia-focused Joho Capital LLC notified investors this week that they would return outside money, the Journal reported, citing letters to investors.】2014.1.30

http://www.reuters.com/article/2014/01/31/scoutcapital-johocapital-idUSL2N0L505H20140131

 ウォールストリートジャーナルの記者はさすがです。Joho Capitalから顧客に来たJoho Capitalの閉鎖通知書面を見せてもらったのだそうです。日本の記者にはこんなことはできないでしょう。日本は情報僻地ですね。何の意味も無い記事でお茶を濁しているだけです。

 

外人は既に昨年秋から6兆円も売って来ていますが、それに個人が買い向かっているようです。

【2013.9,10,11,12月で外人売り6兆円 個人買い5兆円】 -日本の証券会社

 

【 日本株急落「5.23ショック」の“主犯”はヘッジファンドだった

 日経平均株価は5月23日から6月14日にかけて2000円以上下落した。その最大の理由は、米連邦準備制度理事会FRB)のバーナンキ議長が米議会証言で、量的緩和第3弾(QE3)の早期縮小を示唆する発言と一般には理解されている。

「だが、私の考えは異なる」と、ヘッジファンドに詳しいパルナッソス・インベスメント・ストラテジーズの宮島秀直チーフストラテジストは言う。株価急落の本当の原因は、ヘッジファンドの大規模な売りだったというのだ。 

 ヘッジファンド調査会社のユーリカヘッジによれば、1月から4月までヘッジファンドには、累計で185億ドルの資金が流入したのに対して、5月だけで200億ドルが解約されている。

 1月以降の日本株投資で平均15%以上の利益を蓄積していたヘッジファンドは、6月決算に向けた利益確定売りの時期を探っていた。市場は、バーナンキ議長の発言に振り回されたと受け止めたが、真相はヘッジファンドの動向だったというのが知る人ぞ知る業界の“常識”だという。】 特集:機関投資家の正体 2013年7月30日号より

http://www.weekly-economist.com/2013/07/30/%E7%89%B9%E9%9B%86-%E6%A9%9F%E9%96%A2%E6%8A%95%E8%B3%87%E5%AE%B6%E3%81%AE%E6%AD%A3%E4%BD%93-2013%E5%B9%B47%E6%9C%8830%E6%97%A5%E5%8F%B7/

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