国が年金を株で運用?

国とは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の事です。株で運用していた厚生年金基金が大量に解散する為、これを引き継ぐ関係があるからでしょう。しかし、これは是非止めて欲しいことです。昨日のブログで書いたように、株は博打です。博打に必ず勝つ方法は一つしかありません。無限の原資を持っている事。この場合、原資とは資金あるいは時間です。つまり、勝つまで止めない事ができる能力が必要なのです。GPIFは明らかにこの能力がありません。おまけに、責任者は公務員(みなしであろうとなんであろうと)です。つまり、保身と無責任の代名詞である人種に他人の金の生殺与奪の権を与えるということです。これは恐怖です。もし、彼に責任感があれば、ユダヤ人6000人の命をヒトラーから守った杉原 千畝のように若くして馘首されてしまっているでしょうから公務員にそのような人格はいないでしょう。

最近では、MRIインターナショナル、AIJの横領か資金消失かわからない事件をみても、元本保証のない投資権限というものを無責任な人間に与えるということが如何に危険であるかわかります。

1762年創業のイギリス名門投資銀行ベアリングス銀行が一社員、ニック・リーソンによって1995年1,380億円の損害をだし破綻した事件、1996年大和銀行ニューヨーク支店が井口俊英によって1100億円の巨額損失を出した事件は、無責任で保身意識しかない人間によって引き起こされています。井口の場合、わずか5万ドルの損を隠蔽し保身に走った結果、11億ドルの損害に膨れ上がってしまったのです。(Wikiペディア)

このような事件は責任を重くすれば解決するというものではありません。5年以内に損害を発生したら死刑*、などと北朝鮮並みの法律を作ったとしても、それが却って原因になり、リーソンや井口のように保身に走らせ損害を膨らませてしまうだけに終わる事でしょう。

年金は自分で作った方が安全ですね。

 *:ソ連の時代「チーフディーラが為替取引から発生した損失により処刑」--ロイター

中国中央銀行為替取引の責任者が自殺」(かどうかわかったもんじゃないですが)

--小口幸伸著 外為市場血風録 P.140に上記の意味の事が挙げられています。