電気自動車と水素自動車?

 マスコミは変な言葉を編み出すものです。掲記の名称では何が違うのかわからないでしょう。

 電気自動車と呼ばれているものも、水素自動車と呼ばれているものも、両方ともに、電気モータで動く電気自動車なのです。電池が違うだけのことですね。

 違いが分かる名称にすると:

 電気自動車と呼ばれているもの: 充電池・電気自動車

 水素自動車と呼ばれているもの: 燃料電池電気自動車

 充電池:これは良く知られています。家庭の100V(または200V)から充電できる電池です。充電に時間がかかります。急速充電でも数十分。一回のフル充電による走行距離も200Km内外と短い。

 燃料電池: 水素やアルコールなどの燃料を燃料タンクに入れると、それと空気の電気化学反応で発電する電池。電池というよりも発電装置です。燃料の充てんがガソリン並みに簡単・短時間でできる。燃料タンクの大きさにより一回の充填による走行距離が決まる。トヨタの場合、700Km以上のようです。燃料に水素を使うものを水素自動車と呼んでいるのです。

 電気モータは磁石素材の発達で物凄く強力・小型になっています。プリウス1800CCでは、急発進時にエンジンとモータの両方を使うので、エンジンの2400CC並みの馬力で発進するとカタログに書いてあります。

 マスコミの名称で比較してみましょう。

   電気自動車  水素自動車  HV(ハイブリッド)車   PHV車

駆動  モータ    モータ   モータとエンジン   モータとエンジン

燃料等 充電池   燃料電池(水素) ガソリン/小容量充電池  ガソリン/大容量充電池

燃料充填 充電     燃料充填  燃料充填       燃料充填+充電

将来性   X           〇           〇

  

 将来性はDr.の独断です。燃料電池車の将来性は水素ステーションと言われる、ガソリンスタンドに相当するものがどの位、あちこちにできるかに依存します。コンビニにも作るなどと報道されているので、遠からず、すべてが燃料電池車に移行するのではないでしょうか。今の所、700万円程度しますが、電気自動車というものは、子供の頃、遊園地で乗ったことがある人にはわかりますが、実に簡単なもので、大量生産になれば、あっという間に低価格になるでしょう。素人でも作れるようなものですから。

 電気自動車とPHVハイブリッド車は家庭に充電ステーションが必要で、面倒ですね。特に、電気自動車はハイブリッドの技術を持たないので仕方なく投入したとしか思えない、何の取り柄もない代物で、間もなく消えてなくなるでしょう。

 PHVハイブリッドは、プリウスでは一回の充電で電気自動車としては27Km走るのだそうです。近所をウロウロするには、ガソリンを使わず、かつ、電気代は只みたいな安さですから、価格は少し高いですが、10年乗るには良い選択でしょう。10年後には水素自動車に買い替えです。

 ハイブリッド車は積んでいる電池が小さくて安物なので、電気自動車として走ることのできる距離は数Kmが限度です。毎日50Km以上乗るのであれば、PHVではあまり意味が無くなるので、こちらが良いかと思います。何しろ、燃費が驚くほど良いのです。普通のガソリン車では下り坂道でもエンジンがアイドリング程度で動いていますので、そこそこガソリンを食っています。ハイブリッドではエンジンは停止して重力で落ちていきます。それで車輪が回転するので、発電機を回して充電します。つまり、下り坂道ではガソリンを食わないだけでなく、充電しているのです。途中、踊り場で加速が必要になるとモータで加速しますのでガソリンは食いません。

 水素自動車は、水素はガソリンよりも安く、水しか排気しないのでクリーンです。早く水素ステーションが普及してほしいものです。

こちらも参考にしてください。

ハイブリッドとプラグインハイブリッドと燃料電池カー - dr-yokohamanerのブログ