男(オス)は生物にとって必要か?

 つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。

という徒然草の気分で暇に任せて考えてみました。男はなんのために居るのでしょう?

 昨今のイスラム過激派テロから、高知地裁での裁判官による冤罪裁判疑惑事件、下らないyoutubeへの投稿までの事件はほとんどが男によって起こされています。恐らく、社会に不要の男によってです。ひょっとしたら、すべての男は生物にとって必要ないのではないかと思ったわけです。

 男がいなかったら原爆も落ちなかったでしょう。世界大戦も起きなかったでしょう。人類の災禍はすべて男によって起こされています。もし、男が居なければ、人類は平和な世界を実現しているのではないかと。ナッツお嬢様程度の事件で済んでいるのでは。大奥のような陰湿な意地悪程度で済んでいて、何百万人もの人が死ぬ戦争はおきないのでは。ヒットラースターリンのように多数の同類を虐殺するような人間は存在しないのではないかと思うのです。

 男の脳と女の脳は色々異なっていますが、その一つに、男の脳にはセロトニンが広く分布しているが、女の脳には少なくしか分布していないという差異があります。セロトニンは心を平穏に保つ神経伝達物質です。心の平穏と、脳天気とは紙一重です。男はこのために、根拠のない安心感を持ちます。その典型が「男には負けると分かっていても闘わねばならぬ時がある」です。冗談ではありません。こののりで昭和の軍人は太平洋戦争を始め、そして予想通りに負けたわけです。300万人の犠牲者をだしながら。

 生物が生物である条件は、成長(新陳代謝)でしょう。これによって、古くなった部品を修理しながら時間を過ごしています。80年もなんとか使える機械はありませんが、人間はその程度は自己修復しながら使えています。そして、その延長上に、あるのが新品の体に変える:生殖です。もう修理ではなんともならなくなったら体を新調します。ただ、この時、脳内の記憶もリセットされてしまうことが問題です。古い肉体の持ち主は、新しい肉体を自己とは認識せず、異なる個体である子と認識してしまいます。生物がもっと進化して記憶もDNAの中に取り込んで新しい体になれば永遠の命を得たと感じるでしょう。

 さて、こう考えると(当たり前ですが)、生物の原型は「女(メス)」です。といいますか、別にメスと思う必要もありません。オスは存在しないのですから。下等生物はメスだけで無性・単為生殖して子孫を増やしています。ここにはメスもオスもありません。強いていえば、すべてメスです。では、なぜ、オスが必要なのでしょうか。単為生殖ですと子孫はクローンですので完全に親と同じ遺伝子になり、環境の急変、エボラのようなパンデミックなどの時に、すべて同じ影響を受け、全滅する可能性が非常に高くなります。そこで、他の個体と遺伝子を混ぜて、多様性を作ることを考えた・・・というか、そのように進化したとされています。

 しかし、それで、オスというこの厄介な存在は必然になるのでしょうか。メス同士では体の構造が同じなので遺伝子を混ぜる仕掛けがありません。カタツムリは雌雄同体ですが、オスと考える必要はなく、メス同士が遺伝子を交換して混ぜる器官をもっただけと考えればいいのではないでしょうか。つまり、オスなどいないのです。提灯アンコウは、オスはメスにくらべて極端に小さく、しかもメスの体の一部となって融合といいますか、寄生してしまうのです。つまり、オスは単体で存在できず遺伝子を混ぜてしまうだけの存在にすぎません。

チョウチンアンコウの歪んだ愛 | 理系女子応援サービス Rikejo [リケジョ]

ミツクリエナガチョウチンアンコウには、オスとメスの違いがはっきり分かる特徴があるんです。それは体長です。メスは40cm近くまで成長するのに対して、オスは4cm ほどまでしか大きくならないんです!

 

 カマキリもオスは交尾を行って遺伝子を混ぜた後はメスの餌になってしまいます。あたかも、有害なオスはさっさとこの世からいなくなれといわんばかりです。

 あぶらむし(アリマキ)はメスがメスを産みます。オスは要らないのです。ただ、これでは遺伝子の多様性が欠如しますので、年に一度だけ冬の前にオスを産むのだそうです。このオスは、有性生殖によって生まれたわけではありません。メスが単為生殖によって単独で産むのです(というより、無性生殖?)。ですから、このオスの性遺伝子はXYではなく、Xしかありません(X0です)。これがオス?そうなのです。親であるメスの遺伝子を他のメスに注入して遺伝子の多様性を担保するためだけの目的で生まれたオスで、用がすめばすぐに死んでしまいます。

 ところが、人間にはなぜ、こんなに立派なオスがいるのでしょう。オスがメスと子を守り、育てるための存在なのかもしれません。ところが、今の日本のオスにはそんな甲斐性はなく、ために3組に1組が離婚し、貧困母子家庭が増殖しています。20-40代の男の4割は無職で妻子を養うどころかまともに結婚もできません。うかつに結婚すると、生活苦から子への虐待をすることになり、そのような事件があとをたちません。今の日本には男は優秀なのが10万人居れば十分で、女が単為生殖した方が平和な気がします。

 つれづれなるままの妄想でした。