箱根の火山活動と富士山

 大涌谷付近で火山活動が活発になっているということで、富士山はどうかという報道がされていますが、要を得ません。箱根と富士山は関係ないとしか言えないのでしょう。富士山も噴煙を出すかもしれないし、ださないかも知れない。出したとしても箱根とは直接に関係のない活動にすぎないということでしょうか。

 地球の内部構造を調べてみると分かりますが、これもなんだか要を得ませんが、一刀両断にすっきりした言い方をすれば、ドロドロに溶けた液体の上に薄い膜が張っていて、我々はその薄い膜の上に生きているということでしょう。地球半径は約6400Kmです。つまり、表面から中心までの深さが6400Kmあるということです。このうち、6300Kmがドロドロに溶けた溶岩で、その上の100Kmが我々が住んでいる個体部分です。プレートテクトニクス理論によると、この個体部分が薄い膜で、動いているのですね。牛乳を熱すると薄い膜が張りますが、あんな感じでしょうか。

プレートテクトニクス - Wikipedia

 さて、地球内部の溶岩が個体部分の膜の隙間の中に浮き上がって来て地表から30Km程度の深さのあたりで溜まったものがマグマ溜りです。煩いことを言えば、上で溶岩と書いたものはマグマといわなければなりません。マグマが地表に現れると溶岩と呼ぶのだそうです。とりあえず、我々非専門家にはどうでも良いことです。

 火山活動として観測されるものはがマグマ溜りの活動ならば、箱根大涌谷のマグマ溜りは、富士山にマグマ溜りがあるとしても、それとつながってはいないので(地下100Kmではつながっていますが、それなら地球全体がつながっていますので、関係なさそうです)、箱根のマグマ溜りのマグマが増えて溢れて流れ出したり噴火したりしても富士山には関係ないという事なのでしょう。