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なぜギリシャは債務不履行を行ったのか

 6月30日に返済期限が来たIMFへの借金をギリシャは踏み倒しました。その結果、7月1日にデフォールトとなったわけです。IMF勤務を経験したことのある東大の准教授の解説を聞いていた所、北欧と、ギリシャのような南欧の文化的違いもあって、こういうことになったのだろうという事でした。ドイツに代表される北欧の文化では借金は返して当然だろうという意識がある。ところが、ギリシャのような南欧では、返せないものは仕方ない(無かった事にして欲しい:債務減免)という意識がある。という話を聞いていて、思い出した事があります。

「オイル クラッシュ」ポール・アードマンの中の描写です。

「何よりも始末の悪い貧乏神はアフリカやアジアの開発途上国、それにラテン・アメリカのいくつかの国からやってくる代表団だ。彼らの理屈は単純だ。彼らはドルを必要としている。アラブ諸国にはドルがあり余っている。サウジアラビアがちょっと十億か二十億出してくれれば一挙両得ではないか。金が返って来るかどうかなどということは気にしなさるな。・・・

堪忍袋の緒は切れた。

サウジアラビアは財政面において強硬な態度に出ることにした。」-- 新潮文庫p.12

 ラテンアメリカギリシャ

 ドル→ユーロ

 アラブ諸国→EU

 サウジアラビア→ドイツ

に置き換えて読めば、ギリシャが何者なのか良くわかります。

 ついでに言えば、IMFは最後の貸し手と言われ、信用がなくなりどこの金融機関も貸さなくなった国に貸す機関です。そこからの借金を踏み倒すなどと言うのは、ジンバブエならともかく、辛うじてでも欧州の一角に引っ掛かっている国がそれを行うなどは驚天動地の事態なのです。

 無能なチンピラを首魁に選んだギリシャ人は、多少なりとも知恵があるのなら、経済は低迷し、失業率は高くなり、銀行まで閉鎖されて生活費に困窮し、後悔のほぞを噛んでいるのではないでしょうか。なんだかヒットラーのドイツを思い起こしますが、1200万人の小国では第三次世界大戦を起こす力はないでしょう。

 そう思えば、7月5日の国民投票の結果は火を見るよりも明らかにEU提案にYesでしょう。Noとするほど人間はおろかではないと思うのですが・・・。ということで、翌6日の株式市場は上げ一色ではないかと。といいながら、Dr.Yは株を買う気はありません。ギリシャ人が何を考えているかは、これまでの愚かさを鑑みると、そこまで信じる自信がないからです。