「「悪い材料出尽くし」東芝株」は本当?

 「『悪い材料出尽くし』東芝株が大幅上昇
  読売新聞 7月21日(火)19時20分配信」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150721-00050114-yom-bus_all

は本当でしょうか?全然、出尽くしなどではなく、今後、どんな怖い事が起きるかわかりません。早速、本日7月22日付けで、米国でclass action:集団訴訟の準備がされていると報道がきました:


東芝 不正発覚で株価急落、米の法律事務所が提訴

東芝の不正会計問題をめぐり、不正発覚後、株価が急落して株主が多大な損害を被ったとして、アメリカの法律事務所が東芝に対し、損害賠償を求めて提訴したことが分かりました。

 訴えを起こしたのは、アメリカの有力な法律事務所の1つであるローゼン法律事務所です。訴状によりますと、法律事務所側は東芝が虚偽の決算書を開示して株価をかさ上げしていたと指摘。今年5月8日の不正処理の発表後、株価が大幅に下落したことで株主が多大な損失を被ったとして損害賠償を求めています。
」--

「東芝 不正発覚で株価急落、米の法律事務所が提訴」 News i - TBSの動画ニュースサイト

 この訴訟は、株主代表訴訟と異なり、本来おかしいのです。株主のものである株式会社に株主の財産で株主に賠償せよとはどういうことでしょう。株主代表訴訟は、不正な経営をした経営者に会社のオーナである株主が会社へ損害を支払えという訴訟であって株主の懐にお金が入るわけではないのです。会社が受けた損害なので経営者が私財で支払う罰金が会社に入ります。

 class actionは米国人の悪徳弁護士どもが考えそうな訴訟で、Dr.Yはこれを一番心配していましたが、案の定、悪魔の遺伝子を持つ悪魔類どもはやろうとしています。

 下記のような事実があるのなら、西田元社長以下、彼が任命した2名の社長は当然有罪でしょう。

東芝:1兆円を資本市場で調達、経営トップ関与の水増し会計で
  (ブルームバーグ):東芝が経営トップの関与が認定された不適切会計の期間中に資本市場から調達した公募増資などの総額が、約1兆円に上ることが分かった。投資家は税前利益などが水増しされた財務諸表に基づいて投資判断を行っていたことになり、今後の当局による罰則や民事、刑事責任の判断に影響を与える可能性がある。(Bloomberg)

早稲田大学法学学術院の黒沼悦郎教授は、ブルームバーグの取材に「虚偽の情報を提示して資金調達するのは詐欺行為そのものだ。有利な条件で資金調達をしていたことに問題がある」と述べた。その上で「金商法が守ろうとしている法益を侵害する」と指摘した。
」  -- http://news.yahoo.co.jp/pickup/6167952

 

 東芝は過去に米国の悪徳弁護士にclass actionを起こされ、不甲斐なくも法廷闘争さえ行わずに1100億円もの大金をむしり取られた経験があります。2000年のFDC問題です。ダイナブックフロッピーディスクコントローラに不具合があり、フロッピーディスク内のデータを壊す可能性がある・・・あくまで可能性です・・・ということで、テキサス州のBeau mont (フランス語でボー・モン:美しい山)市というソドムかゴモラかと言われる悪徳の街に巣食う悪徳弁護士どもに訴訟を仕掛けられたのです。

米国巨大司法リスクの恐怖−特集 東芝巨額和解に新事実 :: 怖いよ!アスベスト!|yaplog!(ヤプログ!)byGMO

 「

米国巨大司法リスクの恐怖-特集 東芝巨額和解に新事実

March 14 [Sun], 2010, 10:16
1999/11/27

突如、届いた1通の訴状で事件は幕を開けた。東芝はその訴状が何を言いたいのかつかみあぐね、その後2度の書き直しを原告側に求めた。まさかそれが東芝の存立にかかわる1兆円もの賠償を求めてきたものとも知らず――。誰もが誰もを訴えるアメリカ。東芝のパソコン和解時件は訴訟社会アメリカの恐ろしさを思い知らせた。米国ビジネスでのリスク管理の在り方を再点検する。
東芝1兆円集団訴訟のなぞ

この記事にあるように、東芝は米国悪徳弁護士どもに舐められているので、今後、何が起きるか分からないのです。

 それにしても、西田氏のように脂ぎった非紳士を、紳士の会社(「東芝殿様、日立野武士」という言葉があります)の社長にしてしまった東芝の前経営陣にも罪があるのではないかと思います。

東芝元社長 財界総理への執念(2015年7月22日(水)掲載) - Yahoo!ニュース

「次を頼む」。日本経団連会長だった御手洗冨士夫キヤノン会長兼社長が2009年、当時副会長だった東芝の西田前相談役に後継を打診すると、西田氏は会長就任に強い意欲を示した。石坂泰三、土光敏夫に続く3人目の財界総理の椅子は目前だった。(SankeiBiz)

会長となった西田氏は佐々木氏に業績向上を強く求め、会議の場で経営への不満を公然と口にすることもあった。東芝の有力OBは、「財界総理への執念が業績への強いこだわりにつながった」と語る。東芝の利益至上主義は、ここから始まったとみられる。

 一方、佐々木氏は西田氏への反発を強め、2人の関係は急速に悪化。反発からか、佐々木氏は現場に予算目標の達成の圧力を強めていった。毎月、各カンパニーのトップが社長に業績の進捗(しんちょく)を報告する「社長月例」と呼ばれる会議で部下を怒鳴り散らす光景が当たり前になっていったという。