歴代東芝社長の自宅規模

 グループ社員20万人(この20年でリストラの嵐が吹きまくった後に残った人数です。東芝本体は7万人→3.5万人にリストラといえば、元のグループはどんな規模かわかるでしょう)を率いる社長の自宅は、大方の予想に反して庶民的なものです。理由は単純で学歴的エリートではあっても、親から資産を受け継いでいるのではないからです。日本には代々にわたる本物の資産家は居ないからでもあります。日本は世界で唯一かつ最も成功している共産主義国家と言われる所以です。


田中氏横浜市鶴見区にある田中氏の自宅マンションは14階建てで、築約18年、約72平方メートル。
「市場価格は3000万円台後半でしょう」(地元不動産業者)


西田氏横浜市磯子区にある自宅はどうかといえば、100坪ほどの土地に4台分の駐車スペースがある、周囲の住宅と明らかに一線を画している2階建ての豪邸。「土地と建物で軽く1億円は超える」(地元不動産業者)

 

佐々木氏は東京都品川区の地上13階建ての高級マンション住まいで、約92平方メートル。「6年前の分譲時の価格は9000万円ぐらい」(地元不動産業者)

日刊ゲンダイ|東芝前社長に「財産隠し疑惑」 歴代3トップの“豪華な自宅”

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「さすが東芝の歴代社長だけある。賠償請求されても支払能力は十二分にありそうだ。」と結んでいるのですが、こんな程度の財産では、とても賠償請求には耐えられそうにありません。記者という物はありのままに見るのではなく、最初からシナリオを考えているので、見たママがシナリオと違っていても、このように無理やり最初に考えていた結論を書いてしまうものなのです。取材の時に「・・・ですか?」と訊かれて、「そうではありません」と答えても、「・・・であった」と書かれてしまうのです。

 田中氏の築18年のマンションは、新築での購入なら40代後半に購入したことになります。たったの3000万円台です。40代ですと、多分、課長レベルでしょう。うまく行って部長。普通、総合電機と言われる超大企業の、日立、東芝三菱電機のこの年代で買える家はこんなものでしょう。田中氏はそのまま住んでいるのでしょう。72平米といえば、普通3LDKに作ります。少し狭いかなという感じですね。実にささやかなすまいです。

 西田氏は磯子に100坪ですから、役員になってから買い替えているのではないかと思います。駐車スペース4台と言っても、100坪ではギリギリでしょう。我が家の近くにも、東芝から見たら米粒のような規模の中堅企業のオーナ社長さんがいますが、もっと大きいですね。

 佐々木氏も92平米のマンションですね。広めの3LDKか、普通の4LDKでしょう。「高級マンション」ということですから、リビングをちょっとだけ広くとった3LDKでしょうね。

 さて、一代で作った(そして一代で終わりそうな)会社のオーナ社長と違い、大企業の社長は雇われマダムと同じようなものですので、40歳前後で買った家に住み続ければ田中氏の程度の細やかな住まいですし、少し早目に役員になって、それを誇示したいと思う人は(多分)西田氏のように住み替えるのではないかと思います。

 オーム事件で襲撃された警察庁長官も自宅マンションから出てきた所を狙撃されました。「浅見光彦」のお兄さんは警察庁長官の下で働く警察庁刑事局長ですが、500坪はあろうかという土地に、建坪100坪、床面積200坪はあろうかという本物の豪邸(マンションとは豪邸という意味です。1万坪の敷地に建つシャトーのようなものです)に住んでいます。こんな豪邸は警察庁刑事局長のサラリーではとても買えるものではありません。多分、一般庶民の意識に合せて設定されているのでしょうが、実際には3LDKのマンションがやっとでしょう。

 田園調布に家が建つという文句がありますが、あそこには本物のエリート社長は居ないのではないでしょうか?一代で作った成金オーナ社長がそれを誇示したくて住所をあそこにするために買うのでしょう。


「国内屈指の豪邸街、東京・田園調布。ここ数年、企業の社長さんたちの間で人気が落ちているという。なぜなのか。

 隣家との間隔が十分に確保された区画。手入れが行き届いた並木道。プロ野球のスターや芸能人らセレブたちとすれ違う日常。そんな田園調布に暮らして15年の人材コンサル業経営の男性(62)は今、自宅売却を検討中だ。敷地約60坪(200平方メートル)、延べ床面積120平方メートル、4LDKの邸宅は購入当時、約1億円だった。「ここの生活は十分満喫した。今後は住居費と税金が安くなる生活に変えてゆきたい」

 ・・・月30万円近いローンを払うのは割に合わない。土地を子どもに残すにも多額の相続税がのしかかる。ならば、売ってローンを返済し、余った分でマンションを買った方がいいという考え方だ。」

田園調布、社長からの人気ダウンなぜ 住む街ランキング (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

プロ野球のスターや芸能人らセレブたち」というのが、庶民の感覚なのでしょうが、生涯をここで全うできるのはどれほどでしょう。ほとんどは、戦力外通知やら、仕事がなくなりやらで、野垂れ死にしてしまうのです。