弁護士ハーヴィーの感動的な事件解決

 詳細は忘れましたので、Dr.Yの創作も含めて再現を試みます。

まずは、引用で概要を。

SUITS/スーツ 第10話 無敗の弁護士

「今回の案件は、エマーソン石油の井戸が有った土地の跡地に建てられた高校に通っていた教師や元生徒たち200人がガンになった。その原因は、エマーソン石油が井戸の後始末をしなかったせいだと原告側が訴えた。

しかし、被告側であるエマーソン石油は、他の生活環境が原因と主張するが、劣勢に立っていると判断し、集団訴訟を潰すのが得意で被告側に付いて訴訟に全勝している無敗の弁護士タナーを代理人に迎える。そのタナーに指名されたハーヴィーはジェシカから案件を引き継ぎ、タナーと対決する。タナーは裁判になると負けると予想して、ハーヴィーに和解を持ちかけるが、裏工作では、和解金を抑えるために原告側の弱みを握り個別に脅迫しようとしていた。ハーヴィーはタナーが脅迫の事で被告側と交わした会話を盗聴したテープが有るので、それを裏付け証拠として提出するとタナーに告げる。タナーは令状を取っていない盗聴は裁判では使えないと言ったが、ハーヴィーは動じず「玄関に置いて有った。」と。」

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案件:
 エマーソン石油が公害を出して集団訴訟を起こされている。
 エ社はそんな公害は認めない。が、安い賠償金程度は払って事態収拾を図る。
 エ社の代理人タナーは卑劣な手段を使って安くあげようとする:
 タナーは被害者の集まりに出て行く、そこにハーヴィーも居る。
 タナーは法律で被害者に伝えてはいけない事になっている情報を大声で言い、被害者たちの動揺を誘う。エ社に有利な低額賠償を被害者たちが飲むように仕向ける。
 ハーヴィーが抗議すると、タナーは言う。自分は被害者に話したのではない。ハーヴィーに話したのだ。少し声が大きかったかも知れないがな。と。

  これで、被害者たちはエ社の提案する安い賠償で手を打つ方向に傾く。
  もっと酷い賠償になるよりはましだ、と。

  エ社とタナーの電話のやりとりが盗聴される。そこにはエ社の公害の実態が録音されていた。
  その録音メモリーがハーヴィーのもとに届けられる。
  しかし、その録音は盗聴であり証拠能力がない。
  ハーヴィーの助手が玄関に置いてあったと言えば良いとそれを使う事を勧める。
  ハーヴィーは言う「自分は絶対に違法なことはしない」と。
  しかし、無敗の弁護士タナーとエ社の会話から社内機密を暴かない限り、エ社が公害を出したと言う証明ができない。それを外部の人間が知ることは不可能だ。
  ハーヴィーは、タナーを呼び、その録音を聞かせる。タナーは、盗聴したものは証拠能力がないと鼻で笑う。
  ハーヴィーは、玄関に置かれていたものだと法廷では言うと返す。
  フンと言いながらも、タナーは、証拠能力が無いとはいえ、法廷に出されたらエ社と自分の悪行が公になってしまう事を悟り、ハーヴィーの軍門に下って、被害者に相応の賠償をすることに同意する。

  ハーヴィーは、法廷に盗聴した録音を出す気はなかったので、違法になることはしなかった。ハーヴィーのブラフがタナーに勝ったわけだ。

 という粗筋です。ハーヴィーが「自分は絶対に違法なことはしない」と助手を窘めるシーンにはしびれました。そして、タナーがハーヴィーのブラフに負け、その軍門に下るくだりにも。これはフィクションとはいえ、弁護士の仕事を活写しています。法廷シーンがないので面白くないという人もいますが、こんな民事で法廷闘争などないので、却ってリアルなのです。