風邪をひかない方というテーマで以前、書きました。ところで、日経アーキテクチャに面白い記事が紹介されていました。
「「採暖」の落とし穴 体に優しい快適暖房の条件
「体の一部を加熱する」やり方は暖を採るということで「採暖」と呼ばれ、暖房とは明確に区別されている。
この人体のオモテ面とウラ面で熱を移動させているのは血液。血液が体中を循環するうちに表面で加熱され、ウラ面で冷却されるのだ。こんなエンジンの「液冷却」のようなことをやらせていれば、血管や心臓に大きな負担になりそうなことは容易に想像がつく。」
暖房とは、房=部屋の全体を暖める事。部屋全体を暖める能力のないストーブの前で体の一部を温めることは暖を採る=採暖なのだそうです。
そういえば、関東以西などでは、暖房などはほとんどされず、札幌の人に本州は北海道より寒いと言われたりします。採暖しかしていない家がほとんどではないでしょうか。まして、寝てしまうと、暖房は止め、布団の暖かさだけに頼り、室温は外気温+α的な低さです。上記の記事になぞらえれば、寝室では、冷たい空気を肺一杯に吸い込んでいます。肺はなんと、ラジエータになって、暖かかった血液をこの吸い込んだ冷気で冷やして全身に送り、全身冷房状態になっています。ダウンの布団はやめて薄い布団で寒くないような室温にすることが重要なのでしょう。更に、前の記事で紹介したように、平熱から体温が1℃下がれば免疫力は30%低下します。恐ろしい状態になっていたのです。
冬になるとなぜ、急に風邪ウィルスが元気になるのかが不思議でしたが、ウィルスが元気になるのではなく、免疫が落ちていたのではないかと思い至りました。
次亜塩素酸HCLOが見えています。↓
「
図1.好中球が細菌を退治する仕組み
好中球は細菌を見つけると、自分の中に取り込む。取り込まれた細菌は、好中球がつくり出した活性酸素によって殺菌される。水素イオンチャネルは水素イオンを細胞の外に運び、活性酸素の生成を促す。
「温度があがると、タンパク質のペアが離れ、たくさんの水素イオンが流れます。つまり、活性酸素をたくさんつくれるということです。一方、温度がさがると、再び元通り2本のらせんが絡み合い、ペアとなって水素イオンの流れる量が少なくなったのです」と藤原さんが続けます。
「実は、2本のらせんがほどき始める温度は体温と同じ37°Cでした。さらに、完全にほどけるのが、約40°Cでした。そのデータが出たとき、体温と関係しているのではないかと気がついたんです」と藤原さん。
こうして、水素イオンチャネルの生体でのはたらきが浮かびあがってきました。細菌に感染して発熱すると、好中球では水素イオンチャネルタンパク質のペアが離れ、水素イオンが大量に流れます。すると活性酸素がたくさん生成して、細菌を殺します(表紙)。でも、活性酸素は細胞自身にとっても毒性が強いので、ふだんはタンパク質がペアになり、水素イオンの流れを抑えて、活性酸素ができないようにしています。「水素イオンチャネルは細胞の中の温度計のようですね。ペアでいることは、自身の細胞を活性酸素から守る意味があるのだと思います」と藤原さんは話します。
」下記サイトから引用 "SPring-8 News"の2013年
体温が上がると免役が上がるメカニズムですね。
Dr.Yは間違いなく、ライノウィルスを始めとする各種風邪ウィルスを常在ウィルスとして喉とか鼻の奥に飼っています。このウィルスが、体温低下、特に寝ている間のラジエータ効果で低下→ 免疫力低下→ 朝、起きると喉と鼻がおかしいという状況を作り出していたのではないかと思っています。
「かぜのウイルスには、アデノウイルスの他にライノウイルス、RSウイルス、エンテロウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルスなど数限り無いと言って良いほど多くの種類のウイルスがあります。」
そこで、リビングは当然ながら採暖ではなく暖房になっているのですが、今年の冬は更に寝室のエアコンも一晩中消さないでいます。20℃の暖房設定です。肺ラジエータはこれで解消できます。電気代が心配ですが、風邪の苦しさ解消には代えられません。