金色の真珠を伊勢志摩で開発

とのニュースがありました。現在、金色の、特に茶金と言われる深みのあるコンジキの真珠は、南洋の限られた海で採れる白蝶貝のものしか、ほぼ無い状態です。白蝶貝の真珠は文字通り白いもので、限られた海域だけで金色真珠がとれるのです。

 志摩のあこや貝でも時に金色の真珠ができますが、安定的に供給などできないのが現状です。人工の真珠発祥の地である志摩はかなり衰退して、今では愛媛の宇和島に生産量一位の座を奪われていますし、ひょっとしたら、長崎の大村の後塵を拝しているかもしれません。地元の人が言うに、2011年の津波でイカダがやられ、廃業している人が多いのだそうです。

 宇和島も大村も生産しているだけで販売している所は多くありません。それに引き換え志摩は後背地に観光の伊勢を抱え多くの観光客がきます。それを利用しないのはもったいないと思いますが、ビジネスとしては難しいかもしれません。真珠の品質と価格の関連が実にいい加減でまじめに考えると、詐欺にあっているのか、適正なのか、余程の知識がないとさっぱり分からないのです。品質は鑑定書である程度保証されますが、その品位の製品の価格の適正さが五里霧中なのです。デパート内の専門店では御徒町の問屋街の数倍で売られています。これは宝石一般にいえることですが、こういう不明朗なビジネスをしていては、衰退してもしかたがないでしょう。

 志摩で金色のあこや真珠を安定的に供給するための研究をはじめるそうでこれは朗報です。