匠大塚とIDC大塚家具

 御家騒動の結果、父親が大塚家具を追い出され、匠大塚という家具屋を、彼のビジネスモデルに沿って作り、お披露目しています。春日部駅のそばでしたか。近くには娘が経営するIDC大塚家具があります。

 この実験には、Dr.Yは興味津々なのです。匠大塚のビジネスモデルは、もはや妥当しないと思っているからです。我が家にあるL字形ソファは、ニトリで、いくらでしたか、7,8万円で買ったものですが、匠大塚で紹介されていた同じような、あくまでようなです、ソファは370万円とか。誰が買うのでしょう?という疑問です。80年代の日経平均株価のグラフを見てください。

日経225の長期チャートを観たい場合(1984年以降)

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日経225チャート集 リアルタイムチャート 長期、超長期チャートなどより引用

 成金を山ほど生んでいます。勿論、株で儲けるだけでなく、あらゆる分野で儲けられたのです。なにしろ、ダウという株を呉れという(株のイロハも知らない)客が証券会社に来たという伝説があるほどです。元論、今は、ダウではなく、日経225種平均になっていて、さらには、それを指数という形で買う事ができますが、当時、日経ダウと言ったのでしょうか、ダウ指数は買える制度ではありませんでした。

 こういう時代には超高価路線でも、面白いほど売れたでしょう。父親の頭の中にはその時代が染み込んでいるわけです。400万円のソファ。机や、椅子と併せたら、きっと1000万円近くになるのでしょうね。そんなものを買う客がどこにいるのか、勿論、1,2年後継者として雇っていて、やっぱりやめたと追い出し料に数百億円を払うような品のない成金はいますし、似たような人々も数えるほどならいます。しかし、80年代のようにはいかなくなったから、90年代には赤字に転落したわけです。そんなビジネスモデルを再掲しているわけです。

 個人でなければ、企業です。大塚家具は企業にも入れてますから、今後もホテルを中心とした需要はあるかもしれません。オリンピックを目指して新ホテルが建つか?あるいは、更新需要があるか。尤も、民泊を政府が模索しているくらいですから、安い宿泊が主体になるかもしれませんので、期待はできないですね。ホテルオークラがリノベーションといいますか、新築しているので、そこには需要があるかもしれません。とはいえ、日本の今の景気の悪さで、ホテル経営者がどれほど無駄をするか、あるいは見栄をはるか、ですね。Dr.Yは、父親の成金御用達ビジネスモデルは数年で破綻すると思っています

 では娘のニトリ・イケアビジネスモデルはどうかと言えば、時遅しと思っています。既にこの二強がいるので、それに打ち勝つには、更なる付加価値の創造が必要です。勿論、遅出しじゃんけんのようなもので、二番手がトップに躍り出る事は幾らでも起こっていますから、可能性はあります。何を付加価値とできるかでしょう。