まだ認知症という言葉が一般的でなかった時代「恍惚の人」という小説がありました。認知症と言うのは恍惚になる病気です。基本的に高齢化による病気でしょうね。普通の物忘れでは、自分が誰で、なぜ今、ここに居るのかが分からなくなってしまう人はありません。認知症では、そうなります。そこが、老化による単純なもの忘れと、認知症の違いでしょう。
先日、人の顔は出るのに、名前が出ない原因をNHKでやっていました。ガッテンだったかチコちゃんだったか。顔はイメージなので右脳で、名前は記号なので左脳で記憶しているようです。で、名前を覚える部位は他の色々な名詞も覚えるので、容量に限界があるということです。
二階に何かを取りに行こうとして、途中で別の事にひっかかると、もう何を取りに行くのだったか忘れてしまう。そもそも、取りに行くことさえ忘れてしまう。
こんな物忘れに効くかも知れない漢方があります。遠志(おんじ)というものです。漢方ですから例によって、草根木皮で、遠志は草の根です。
試に、我が家の高齢者に使っています。まだ、数日しか経っていないので効果は分かりません。2,3か月経ったらまた取り上げてみます。
アレデル
ワスノン
詳しくは、
上記のサイトから要約すると;
「
・テヌイフォリンがマウスの海馬におけるノルアドレナリン、ドーパミンを増加させる。セロトニンの増加は見られなかった。また皮質上のアセチルコリンエステラーゼの活性を低下させる。
(脳内のアセチルコリンの相対的減少はアルツハイマー病と関連があるとされ、コリンエステラーゼ阻害剤、ドネペジル(商品名アリセプト)が治療薬として用いられている。
ドーパミンは神経伝達物質で、アドレナリン・ノルアドレナリンの前駆体です。・・・「快感や多幸感を得る」、「意欲を作ったり感じたりする」、「運動調節に関連する」といった機能を担う脳内ホルモンのひとつです。
)
・神経保護作用
テヌイフォリンは、PC12細胞内にて、アミロイドβ25-35誘導注入によるアポトーシスを引き起こしたマウスに対して神経保護効果を持ち、認知障害を改善した。
・テヌイフォリンの睡眠増強効果はGABAの活性と、ノルアドレナリンの阻害による。
・鎮静・睡眠作用
遠志に含まれるポリガラサポニンが鎮静、催眠薬の効果をもつ。
・海馬細胞の抗酸化作用
遠志に含まれるセネゲニン(テネイゲニン)が、細胞内活性酸素の除去、Bcl-2ファミリーの調節、カスパーゼ3活性の抑制により、海馬ニューロンの抗アポトーシス、抗酸化活性を示した
注意事項
・典型的な抑制系漢方なので、興奮を抑えるとかいった周辺症状対策などの理由がなければ、午前中は摂取しない。
・夕方以降に入ってから摂取したほうがいいと思う。
または摂取量の増減を朝と夜で変えるという手もある。
・遠志も同様に、一日のメリハリだけでなく、時々休止期間をもうけて使うべきものかもしれない。
・少し気になるのは血管新生の抑制作用などもあるため、(血管新生は神経細胞の成長に必要)やはり、一日中使いっぱなしはどうかなとも思う。
・夜間、睡眠時に効かせることで優れた認知症予防・改善効果を発揮する漢方薬と言えるかもしれない
」