回転音はすれども、刃はまわりません。
で、長らくほってあったんですが、ワンコのご飯作りの為に直そうと思い立ったのです。まだ、新品同様。捨てるには忍びないんです。
刃やカップ部分を持ち上げて外すと、こんな風にモータの動きを刃に伝える部品があります。接着してありますが、完全に2つに割れていた事がわかります。
ここって最も力が、それも起動時衝撃が加わるところ。こんな部品をプラスティックで作らないで欲しいものです。当然、金属にして欲しい。
で、上の写真の丸い割れたプラスチック部品が外れた跡に、軸に残ったナットを外す方法。ナットをラジオペンチで摘まみます。本体をひっくり返すと底にマイナスネジの頭がみえるので、ナットを摘まんで動かないようにもったままドライバでマイナスネジを回せばナットだけが外れます。このナットの下に力を伝える部品が挟まれていたのです。
これは、持ち上げて外したミル部分の裏側。この反対側に刃がついています。ここもプラスティックです。4枚の隔壁のようなものに引っ掛けて回す構造。これが割れたらご臨終です。
真っ二つに割れたクラッチのような部品。アロンアルファで仮留め。アロンアルファでは衝撃力に耐えられるわけがないので、金属で裏打ちします。1円玉くらいの大きさが良いのですが、勿論、コインをそんなことに使うのは恐らく違法。そもそも分厚すぎて使えません。鋼でないと衝撃に耐えられないでしょう。で、ジャンク箱を探したら、本に挟む栞がありました。0.1mmあるかという薄さ。ハガネです。トタンなど柔な金属を切るハサミでは切れない!偶々、繋ぎ目の所が1mmくらいの幅しかなかったので、ニッパーで無理矢理、引きちぎるように切りました。で、円にならず、こんな格好。プラスティック部品はうねりがあり平坦でないのでアロンアルファでは無理。超強力万能接着剤でくっ付けます。この接着剤は実用強度に達するまで丸1、2日掛かるので、念のため1週間待ちます。
裏向けると薄い鋼板で裏打ちしてあるのが分かります。
この鋼、ネジを通す孔も電動ドライバでもドリルが負けます。釘と金槌でガンガンと小さな孔を開け、そこに細いドリルを当てて孔を開け、次にもう少し太いドリルで。。。
これは接着しているところ。
ところが、接着できません。ポリプロピレンで出来ているんでしょう。セメダイン スーパーX2ではだめでした。ポリプロピレン、ポリエチレンが接着できるものが要ります。
で、ポリエチレン、ポリプロピレンも接着できるこれで試します。
一応、接着できているようなのですが、衝撃が加わる部品ですので、ワイヤーで縛りつけました。その上にも接着剤を塗ります。
さて、運転。あれ?動きません。
電源プラグを抜いて、安全確保して、上の刃の背中側に指を掛けて回そうとしても回りません。刃に手を掛けると指を切りますよ。くれぐれも注意して。どうも軸の油か、ゴムパッキンが劣化してくっ付いてしまっているようです。
刃の背中側を押さえて、この白い円形の樹脂を、反時計回りに回して外します。
そして、刃に触れないように、刃の背を摘んで左右にグリグリ回しながら上に引っ張り上げます。こんなもの外れるの?という位固いです。その内、少し刃が上に上がりました。
15分位こじっていると固まったパッキンが外れやっと刃と軸が取り外せました。
軸の入っていた穴を洗剤と熱湯で洗い、固まったグリースを洗い落とします。ゴムパッキンは劣化しているでしょう。本体に埋め込み?そのままにします。軸も洗います。一日置いて乾かしたら、ミシン油を塗って元に戻しました。
パッキンがイカれているでしょうから、液体はいれられません。肉をミンチにしたいだけなのでOkとします。
さて、運転、あれ?まだ、動かない。昨日の運転で動かない所に通電したので、ブレーカーが飛んだのでしょう。裏蓋を半時計回りに回してあけると、リセットボタンがあります。リセット。
無事、動きました。