スキップ・フロアーの家の暖房は・・・

Dr.Y家はLDKが2階の屋根まで吹き抜けになっています。これは、天窓やロフトも含めて、色々快適ですが、ただ一つ欠点があります。幾ら暖房しても暖気が全部上に逃げてしまうのです。

 

似たような話に、リビングに階段を作ると、冷気が2階からスースーと降りてきて寒いというもの。2階の階段の近くに気密のーー下や上にすきまのない潜水艦に使われているようなーードアが必要です。階段は玄関とか、廊下のような非居住区に付けた方が良いと思います。

 

この最たるものがスキップ・フロアーの家。1階、1.5階(半分の床面積)、2階、2.5階のロフトなんて作ると家全部が階段状なので、対流が起きて、颪が起きます。赤城颪、富士山颪、伊吹颪、比叡颪。。。これが、半端じゃなく寒いのです。冷気の風ですから、体感温度は風の分、更に下がります。

 

LDKは200vの強力エアコンを入れていますし、床は6cmの高断熱、高気密構造ですが、十分ではありません。石油ファンヒータでガンガン暖房して、天井扇で対流を押し戻しています。風が起きるので体感温度は下がります。風が起きると隣接する和室との間にある引き戸の滑車のある下面から隙間風が入ってきます。高気密と言っても、外と内の間の事。室内の間仕切りは全然気密ではなく、スカスカです。石油ファンヒータの熱風が上昇するとき、隣室から冷気を吸い込むのでソファーに座っていると寒いのです。

 

その代わり、2階の部屋は吹き抜けに開口している窓から、昼間に暖気が入り、夜も暖房なしで20度以上を保ちます。しかし、1階が寒い代償なので有りがたくありません。取り合えず、解決法は、石油ファンヒータをジャンじゃん焚くしかありません。LDKとそこに繋がるオープン空間は30畳強ですが、9800円の小さなファンヒータで、1日14時間2リッターの消費で24℃を保ててはいますので高断熱は効いています。

 

エアコンは、早朝、起きてくる前にタイマーで部屋を余熱しておくためのものです。→ これは誤った認識。エアコンの方が安い燃費。ただ、霜取りの為に時々止まるので十分に暖房出来なかったのです。無停止暖房可能の寒冷地仕様エアコンが最善の策です。

 

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階層になっている一戸建てで鉄筋コンクリートのマンションのように全室均質の温度を保つのは結構難しいのです。特にトイレ、バスルームには工夫が必要です。

 

 

 

 

スキップ・フロアーで家を作る方は建築士と良く相談した方が良いと思います。

 

こんなこともあって、床暖房を提案したのですが、これまでの建築士は床暖房を嫌がりますね。耐久力、経済性の点に自信がないようです。

 

 

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