アビガンが承認されれば、3種の薬が使えるようになる。
レムデシベル:ウイルス増殖を抑制するRNAポリメラーゼ阻害剤。エボラ出血熱用のもの。WHOは、コロナウイルスには効果が薄いと言う。増殖を抑えると言うことは、増殖してしまったら手遅れ。今更、抑えても遅いよとなるので効果は薄い。
デキサメタゾン:ステロイド。もう半世紀も前からある抗炎症剤。コロナウイルスが身体中で起こす炎症、特に致死性の肺炎を抑える。
アビガン:インフルエンザ用ウイルス増殖抑制剤。レムデシベルに似る機能。RNAポリメラーゼ阻害剤。対象になるウイルスが違うので、レムデシベルが効かなくても、これが効くか?
富士フイルムホールディングスは16日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として「アビガン」の製造販売の承認を厚生労働省に申請したと発表した。厚労省は有効性や安全性を審査した上で、11月にも承認する可能性がある。承認されれば「レムデシビル」と「デキサメタゾン」に続き、新型コロナ薬として国内3例目で、国内の製薬会社が開発した薬としては初めてとなる。
レムデシベル
「
安全であることは判明したが、エボラに対してはあまり効果的ではなかった。
・・・
レムデシビルは体内で代謝を受けてその活性型GS-441524三リン酸に変わる。GS-441524三リン酸は、ウイルスのRNAポリメラーゼを混乱させて、ウイルスエキソヌクレアーゼ (ExoN) googによる校正(正しい塩基配列に修正すること)を邪魔するアデノシンヌクレオチドアナログ(核酸分子アデノシンの類似物)であり、ウイルスRNA産生の減少を引き起こす。RNA鎖の合成を終わらせるのか、突然変異を引き起こすのかは不明である[39]。
」ーー
アビガン
「
ファビピラビルはプロドラッグであり、投与後に細胞内のin vivo(生体内)環境で、三リン酸化されて、ファビピラビル・リボフラノシル-5'-三リン酸 (favipiravir-RTP) となり、これがRNAウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP、RNA複製酵素)にプリンヌクレオシド(アデノシンおよびグアノシン)と競合して取り込まれ、取り込まれた部位以降のRNA鎖の伸長を阻害するchain terminator(伸長阻止薬)として作用する (Furuta, Shiraki et al., 2013[4])[5]。
」ーー