なた豆茶は口臭、蓄膿に効くでしょうか?

 なた豆(刀豆)をお茶にした製品があちこちから出ています。これらは本当に口臭や口の中のネバネバ除去に効くのでしょうか。結論から言いますと、かなり劇的な効果があります。但し、TVコマーシャル、新聞全面広告がされているものは、あの目が飛び出しそうな媒体の価格が上乗せされていますので、製品そのものの価格まで目が飛び出しそうです。一種の悪徳商法と言っていいでしょう。

 


 Dr.Yは、山本漢方の「白刀豆茶」を使っています。

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ドラッグストアで500円前後の実勢価格で売られています。Dr.Y家は家族性の蓄膿副鼻腔炎)の気があり、家族仲良く手術をした経験があります。予後が悪いと、完治せず、朝、起きると黒い鼻汁が口におちてきて、魚の腐乱した口臭がしていました。それに、乾燥に弱く、空気が乾燥すると、鼻腔、口腔が耐えがたく辛くなります。エアコンが効いて、室内がカラカラのホテルなどに泊まる時は、携帯加湿器を持っていかなくてはなりませんでした。

 ところが、上記のなた豆茶を飲みだして3か月~半年で、それらの症候は全て消え去りました。鼻汁は出ず、口臭はなくなり、加湿器は押し入れに眠っています。とにかく、口腔、副鼻腔に障害を持っている人は、これは試す価値があります。但し、生薬ですから根気が要りますよ。半年をめどにしてください。

 ついでながら、生薬は良く漢方と間違えられ、ただの生薬のことを漢方と呼んでいるのを時々、耳にします。漢方の多くは生薬を使いますが、生薬は必ずしも漢方ではありません。色々な生薬の配合を定めたの国の生薬の処が漢方なのです。傷寒論金匱要略が典型的漢の処方書です。なた豆茶は、生薬であって漢方ではありません。

 ある年のこと、Dr.Yは自宅でなた豆を栽培してみることにしました。物凄く大きくなり、二階の屋根まで登って往生しました。なた豆は根以外の全草が薬になります。実の豆、鞘、つる、葉。これらを干して乾燥させ、石油ストーブの上に焼き芋焼き土鍋を置いて、その中で数時間焙煎し、フードプロセッサで粉にし、百円ショップで売っているお茶用の袋に入れて、急須で飲んでいます。

 しかし、なた豆は驚異的に硬いので、葉以外は切るのに困ってしまいます。つるの硬いこと、鞘の硬いこと。万能の金属板も切ることが出来るはさみを使っても手が痛くなってしまいました。それを豆と一緒にフードプロセッサで粉にしようとすると、刃が欠けてしまいそうです。ですから、こればかりはお勧めしません。山本漢方のお茶にした方が良いでしょう。

 なお、なた豆には3種類ほど種類があり、白なた豆は無毒、赤なた豆は有毒ですが、焼き芋焼き土鍋で5,6時間焼けば無毒になったお茶になります。Dr.Yの作ったお茶は、赤なた豆を熱で無毒化したものです。毒性のあるまま使うと下痢をします。あちこちのサイトに書かれているので、ググって下さい。

 

なお、鼻汁だけではなく中耳炎の耳垂れも軽減されました。

 

膝の痛みを軽減する方法

 方法というほど面倒なことではありません。生薬を飲むだけです。うちのお祖母ちゃんは高齢者の例にもれず、変形性膝関節症なんです。寒くなるとちょっと冷たい「そよ風」が膝にあたるだけで耐えられないと言っていました。勿論、ストッキングの上に保温用サポータをし、パンツを穿いているんですが。歩くにも杖が必要でした。変形性膝関節症なんて、尤もらしい病名ですが、単に軟骨が減って骨同士が直接擦れる結果、炎症がおきて痛いだけなのです。

 これ、西洋医学ではほとんどなす術がありません。手術なんて野蛮な方法はもってのほかです。それで、精々が薬剤で炎症を抑える程度ですが、これが全然、効きません。通常の抗炎剤もステロイドもです。大体、ステロイドなんていつまでも使い続けられません。病院では赤外線なんてインチキの保温療法もしていましたが、効くはずもありません。ヒアルロン酸の膝関節への注入もだめでした。いつも泣いていました。

 それで、お祖母ちゃんの健康保持係りであるDr.は、キャッツ・クローとピクノジェノールを飲ませていました。半年も経たない内に、杖が要らなくなりました。相変わらず、痛みは多少あるらしいのですが、この前ふと、「でも、こんな程度の痛みで済んで助かるわ。昔は風が吹いても痛かったもの。激痛でウーと顔をしかめてしゃがみこんだくらいよ」と言ったことでした。

 キャッツ・クローは、抗炎剤として働き、膝の骨が擦れておきる炎症を抑えているということなのです。ピクノジェノールは強力な抗酸化剤です。基礎的な体質改善剤として飲ませています。

 こういう話をすると、偏狭で偏頗な医学教育を受けてきた医者はかなり拒絶反応を示します。西洋医学は分析的です。分析的とは、悪い部位の原因を分析し、その原因を除去する単機能の薬剤を処方する方法を言います。これは、現代科学の方法論としては極めて強力な方法で、このお蔭で現代科学は発展したのです。分析的方法は当然に論理的です。論理的であれば、演繹推論によって未来を予知できます。典型的な現象が日食の予言ですね。あるいは、もっと日常的には、13:00に東京を出発したのぞみが、何時、博多に着くかを予言できます。量子力学の要請によって未来予知は一意的にはできないという考えもありますが、それは措いておくことにしましょう。

 分析的の対義語は総合的です。現象を全体として理解します。そして、論理的ではなく、経験的です。勿論、現代科学は分析的でなければならないとDr.は思っています。工学も分析的でなければなりません。機械が故障した時、その原因を追及するには分析的方法以外に方法がありません。故障したラジオを殴ったら治ったなんて漫画が昔はありました。確か、NHKの「梅ちゃん先生」にもそんな場面がありました。総合的な方法と言えましょう。原因は不明のままです。物理学も化学も分析的であることは必須です。そして、今、総合的としてしか理解できないものもいつかは分析的に理解できるとDr.は思っています。総合的であることは、単に人類の知性の限界を示しているにすぎないと思っています。現象を確率的にしか記述できず、未来を確定的に計算できない量子力学は単に人知の限界があることを示しているだけで、自然の成り立ちではないとも思っています。「神はサイコロをふらない」と言ったアインシュタインに与する考えの人間です。

 しかし、医学は未だに完全な科学になり得ていません。人間の体の複雑さを想えば、医学などはまだまだ嘴の黄色い小僧っ子にすぎません。Dr.の親類にも医学部教授がいますので、あまり、大きな声でこういう論を立てたことはないのですが。しかし、ある時、その道では有名な大病院に行った時、30代後半と思しき医者がいかにも理路整然とした論をしているつもりか、「論理的、論理的」と連発しているのを聞いて、これはダメだと思ったのでした。冒頭に書いた「偏狭で偏頗な医学教育」を受けてきたのか、それとも、患者を煙に巻くためか。大方の人は論理なんてわからないでしょうから。そんなわけで、その病院はやめました。

 医学はまだすべての病気を分析的に原因解明できるほど高い域に達していません。生薬や漢方のように総合的な方法も経験的に効くのならば謙虚に受け入れて用いる必要があるのです。生薬は長い時間をかけた人類の経験的知恵なのです。それで、患者の苦しみを少しでも軽減できるのならば、分析的に証明できないと喚く暇があれば使うべきなのです。重篤な副作用がなければ。そして、ないからこそ、生薬として伝承されているのです。自分が、その生薬について知らないからは理由になりません。自分の勉強不足で患者を苦しめてはいけませんね。自分の知っていることは、自然の、そして必然的に、人体のほんの一部にすぎないと認識する事は科学者、医者にとって重要なことです。自分は全てを知っているんだなどという傲慢な医者に大切なお祖母ちゃんを任せるわけにはいきません。

  証明無くしてはなにものをも容認せず

    アプリオリにはなにものをも否定せず

宮城音弥さんの言葉だったと思います。

 さて、変形性膝関節症で痛みに苦しんでいる人は、是非、cat's clawを試してみる価値がありますよ

http://www.yasashisa.net/kenko/kenshoku/catsclaw.html

 日本の生薬は高くてたまらないので、Dr.はiHerb社を利用しています。

http://www.iherb.com/Now-Foods-Cat-s-Claw-500-mg-250-Capsules/456

ピクノジェノールを兼用する場合:

http://www.dhc.co.jp/goods/goodsdetail.jsp?gCode=2182

http://www.iherb.com/Healthy-Origins-Pycnogenol-100-mg-60-Veggie-Caps/4128?l=ja