「天然ブルートパーズは存在しない?」
まず、この記事をお読みください。
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天然のブルートパーズ(カット以外に人為的な加熱や処理が行われていない、ナチュラルのブルートパーズ)は、淡い上品なブルーが特長で、ごくごく僅かの量が自然界に存在しています。しかし、現在日本の宝石店には、非常に見事な色の、「天然ブルートパーズ」と称されたものが、驚くほど安い値段で大量に並んでいます。これはいったいどうしてでしょうか?
実は、その青い色は自然の色ではなく、ほとんどが無色のトパーズにX線等を照射したり、加熱して付けられた色なのです。一般に出回っているブルートパーズは、ほぼ全てといって良い程このトリートメント処理が行われ、色や処理方法が確立された地域により、「スカイブルー・トパーズ」や「スイスブルー・トパーズ」、「ロンドンブルー・トパーズ」等の様々な呼称が付けられて販売されています。加熱処理は、その後色の変化は起きませんが、X線等で処理された石は、太陽光に長時間晒すと急速に色が消失し、地色に戻ってしまいます。
ではなぜ、処理により色が付けられているのに、「天然」ブルートパーズなの?と思われる方も多いと思いますが、言うなれば「天然(の素材である無色の天然トパーズに人為的に処理を加えて出来た)」ブルートパーズということです。「合成」によって作られたトパーズではない、という意味では間違ってはいないのでしょうが、非常に誤解を招きやすい表現です。
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日本ジュエリー協会発行の「宝石もしくは装飾用に供される物質の定義および命名法に関する規定」が改定されました。
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その中でブルートパーズには一律、「色の変化を目的とした人為的な照射処理が行われています」との開示コメントが付せられることになった様です。これは、鑑別書上では非加熱・非処理のブルートパーズは存在しないということを意味します。
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