スイスフランが上がると株が下がる怪: 円高を嫌気して株が下がる怪: 富裕層が富の半分を保有

 スイスフラン日本株、特に日経平均株価とどんな関係があるのでしょう。金融は世界でつながっていますので、0とは言いませんが、ざっくり言ってしまえば、何の関係もありません。米国のFX企業が追証を払えない客の肩代わりをして2社ほどが倒産か倒産しかけたくらいの軽微な影響です。しかも日本ではありません。

 それなのになぜ日本株が下がるのでしょう。一言で言えば、機関投資家の「怯え売り」で下がるんです。「スイスフラン絡みで何が起きるか予想が付かない。怖くてしかたないので、とりあえず売ろう」ということです。

 自分がxx証券会社とか、xxヘッジファンドの運用担当になったと仮定したら、この怯えは分からないわけではないでしょう。もし、500億円の損を出したら、左遷かもしれないと考えたら、怖くて売ってしまってストレス解消したい気持ちになるでしょう。その怯え売りで1億円の損を出してもその位なら挽回可能でしょうし。

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大和銀行ニューヨーク支店巨額損失事件 - Wikipedia

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 新聞の株価欄を見ると、良く「円安を好感し反発」「円高を嫌気して続落」などという見出しが出ています。円安ということは日本の国力が下がっているということじゃないか、なぜ、それで日本株が上がるんだ?という疑問が湧きます。

 簡単に言えば、外人が借金で株を買っているからです。借金ですから担保(証拠金)が必要です。ところが、株が下がると価値が下がりますから、貸し手は更なる担保を要求します。その為の円が必要になるので、借り手の外人は円を買い増します。つまり、円が上がります。株が下がると円が上がるのは外人が借金で株を買っているためです。

 貸し手の立場になれば、借り手が買った株を取り上げて即座に売ってしまい、それと担保を併せて貸した元金が戻れば、損にはなりません。ところが、株価が下がっていれば損になりますので、その分、担保金を増やす必要があります。このメカニズムで株が下がるほど、円が上がって行きます。円高を嫌気して株が下がるわけではないのです。結果と原因が逆ですね。

 株が上がれば、担保に用意していた円は、より少額でよくなり、利率の低い円など持っていても利益を生みませんから売ってしまいます。つまり、円安になるのです。円安を好感して株が上がっているのではないのです。尤も、これで為替が動くとそれに反応して買ったり売ったりする2軍がいるので、二次的には為替で株が動くとも言えます。

 

 世界の1%の富裕層の資産が全資産の48%で平均資産は3億円強。下位80%の資産は平均45万円、残りの19%はそこそこ富裕なのだそうです。早朝5時頃、寝ぼけてニュースを見ていた記憶ですので正確ではないと思いますが・・・。

 日本では金融業界が、金融資産1億円以上保持を富裕層としています。101万世帯、270万人?程度いるのだとか。