日本郵政の頭の程度

 NHKの知識の泉か何かそんな番組で三菱、つまり岩崎弥太郎の成功の秘訣を放送していました。なかでも海運の成功は、サービスであったということでした。国営の巨大海運会社は相変わらずの武士の商法で頭が高く、庶民などの客を客とも思わず、運んでやっているという意識でいたためもあって、最後は倒産といいますか、解散の憂き目に。

 翻って郵パックを見ると

羊頭を懸けて狗肉を売る

としか言いようがありません。マッチャンとかを使って真面目さを打ち出していますが、サービスが良いとは一言も言っていないところが味噌なのかもしれません。信じられないほどのユーザー不在の武士の商法といいますか、明治の太政官官尊民卑そのまんまです。まさに、運んでやっているの精神です。

 玄関に不在票が残っていました。クロネコヤマトや佐川なら電話一本でその日の内に運んできてくれます。これがサービスというものでしょう。郵パックは、官がーー今では民に格下げしたはずなのですがーーわざわざ家まで運んでやっているのに不在にするとはケシカラヌ。官をなんと心得ているか!とでも言わんばかりの不在票です。電話一本ですぐに対応する本物の民の爪の垢でも煎じて飲ませたいくらいです。

 なにしろ、電話では偉い官は対応せぬ、お前ら民には機械で十分じゃということでしょうか。大臣か次官からか、サンダル禁止令が出るような三流官庁の成れの果て達の考えそうなことです。コンピュータしか応答してくれません。郵便番号から始まって、種別番号とかいう得体のしれない数字、どこにあるのか俄には分からない、やたらと長い上に、お官様の偉さに手が震え何度も入力しそこなう追跡番号。不在にした、御上をも恐れぬ民百姓にはそのくらいの罰は当然である的な態度が透けて、いえ、露骨に丸見え。

 高々、再配達を畏れ多くも勿体なくも、三流官庁様の成れの果て様にお願いするにはそのくらいしないといけないようです。5分はかかりました。おまけに、21時までが配送時間と書いてあるのに、17時に電話したところ、民百姓が何を無礼なことを申すか。我々は落ちぶれたとはいえ、官の成れの果てである、そんな手早く仕事などできぬ。できるだけ仕事をしないのが我らの伝統である。クロネコや佐川などの民百姓と同日に論じるとは無礼であろうと一刀両断。明日にしろと言われて、泣く泣く、拝跪して翌日を指定させていただきました。

 西室さんがこんな木っ端役人体質を変えるとかの使命を帯びて日本郵政入りして、はや何年たちましたか。あの東芝の出身なので、やはりダメなのでしょうか。