不動産事情を調べているうちに気になった事。1990年のバブル崩壊以後、不動産は価格下落の一途をたどっていたのですが、どうもこの10年位で少しとは言え上がっているようなのです。
うろ覚えですが、大まかな記憶では、緑園都市で1987年に第一期工事で売り出された三井系の高層マンション。85平米前後の3LDKが3600万円程度でした。この頃は、3LDKは80平米以上ありましたし、4LDKは90平米以上ありました。最上階で応募倍率103倍でした。どの階も似たようなものです。同じ時期、横浜市営地下鉄港南中央駅から徒歩数分の小さなマンション、90数平米の4LDKで4千数百万円でした。応募倍率が30倍。
所が、上記緑園都市の翌年の第二期工事で隣に建った、多分同じものが、7200万円。正にバブルの真骨頂です。91年に、東戸塚駅から徒歩30分というちょっと不便な所に建った、80数平米の3LDKは8500万円、65平米の2LDKで6500万円。バブル崩壊し始めたばかりで、まだ高値を保っていたのです。
さて、2019年です。またも少しバブル状態にあるようです。
理由は:
・建築費の高騰:人材不足、建築材料高騰
・地価の上昇:利便性の良い土地は業者間で転がすのでどんどん上がる
金融緩和
「2013年1月に日本銀行が金融緩和を発表した結果、2018年までに不動産価格の動向を指数化した不動産価格指数は40%も上昇しています。なにが起こったかというと、金融緩和によって住宅ローンの金利が下がり、ローンの審査もゆるくなったのです。
その結果、これまで厳しいローンの審査がおりずに購入を諦めていた人もマンションを購入することができるようになったり、マンションの売主も買主が増えてきたので価格を下げる必要がなくなり、購入できる不動産の価格は上がっていき、結果的にマンションの価格相場が高騰していったのです。」
-- マンション価格が高すぎるのはなぜ https://ieul.jp/column/articles/182/
日銀やGPIFによるJ-REITの買い付け
日本銀行は、金融緩和政策の一環として、公開市場操作において、市場からJリート(不動産投資信託)を買い入れて、市場に資金を供給しています。
日本銀行が買い入れたREITの銘柄は? | 投資信託の投信資料館
GPIF、国内不動産投資を本格化へ|JAPAN-REIT.COM - 全ての投資家のための不動産投信情報ポータル
日銀がアベノミクスの一環として、異次元金融緩和で不動産投資信託を買っています。異次元の金額!です。一等地の不動産が上がる理由です。アベノミクスが役割を果たして終わる時、この不動産バブルも終ります。
GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人
投資目的
既に数年前から中国人の富裕層が都心のタワーマンションを買い漁っていると言う報道がなされていました。高価であることが良い事なのでどんどん値が上がっています。
参考サイト:
2019.3.16
2019.2.12
東京23区
「都内23区の坪単価332万円、2年で15%上昇 2017/03/06
真城 愛弓 : 東洋経済 記者」
「サラリーマンが手を出せない価格に
「郊外も都心も、数年前と比べるとマンションの売れ行きは厳しい。ソッカン(即日完売)はほぼ聞かなくなった」(デベロッパー幹部)。販売が好調なのは、都心5区の駅徒歩10分以内の物件など。郊外ではターミナル駅直結といった特殊な条件を備えていなければ、購入希望者になかなか訴求できない。
・・・
マンション市場の様相が変わり始めたのは2016年に入ったころから。それまでは、相続税対策や投資目的の需要も重なり、首都圏では飛ぶように売れる物件が続出した。野村の「プラウドタワー立川」や東京建物の「ブリリアタワーズ目黒」は代表例だ。
金融機関の融資姿勢もマンション市場の過熱を助長した。各社が住宅ローン金利の引き下げに走り、購入希望者の金利負担は減ったが、それ以上に価格が高騰。ついに一般サラリーマンには手が届かなくなった。
・・・
不動産経済研究所によると、2016年に首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)で販売されたマンションの平均価格は5490万円。
」
2017年の東京23区の新築マンション平均価格:7,089万円(㎡単価108.3万円)
23区平均年収:696万円(2017年度) 年収倍率 10.9倍
「
共働きのパワーカップル(夫婦ともに年収700万円以上の世帯)なら買えるでしょうが、そんな世帯は全世帯の0.5%、共働き世帯の中でも1.8%しかありませんので、やっぱり普通は買えません。
(出所:ニッセイ基礎研究所)
中古マンション:
2018年8月の東京23区の成約価格
都心3区:港、中央、千代田
㎡単価:119.37万円、70㎡換算価格:8,356万円
城東 :台東、江東、江戸川、隅田、葛飾、足立、荒川
㎡単価: 59.35万円、70㎡換算価格:4,155万円
城南 :品川、大田、目黒、世田谷
㎡単価: 81.72万円、70㎡換算価格:5,720万円
城西 :新宿、渋谷、杉並、中野
㎡単価: 87.08万円、70㎡換算価格:6,096万円
城北 :文京、豊島、北、板橋、練馬
㎡単価: 67.63万円、70㎡換算価格:4,734万円
「SUUMOやathomeなどのポータルサイトを見ている感覚からすると、もっと高いですよね。
それもそのはず、このデータは駅距離や築年が混在しているのです。10年以内の築浅で駅近、地下鉄やJRの複数利用可能などと絞っていくと価格はもっと高くなるでしょう。
・・・
6千万円後半の価格帯に手が届く層というのは、ざっくり世帯年収が1,200万円ぐらいからではないかと思われますが、それでも躊躇してしまう価格であることに違いありません。
」
横 浜
JR
横浜駅: 7,000万円
戸塚、東戸塚:5,500万円
石川町: 6,500万円
山手: 5,600万円
磯子、新杉田:4,000万円
田園都市線
たまプラーザ:7,000万
青葉台: 6,000万円
江田、市ヶ尾、藤が丘などの各駅停車駅、5,000万円
まずは、このサイトをお読みください。良く最近の実態をまとめてくれてあります。
「
しかし高い!思わず、横浜のバカヤロー!と叫んでしまいそうなほどでした・・・。
磯子区に入ったあたりから、この辺なら何とか手が届くかも!?といった庶民的な価格になってきます。旧磯子プリンスの跡地に建った「ブリリア磯子」は、プリンスに代わって高台に建つランドマーク的な存在になっていますね。
・・・
昨年あたり、二俣川の再開発に伴って、駅前にタワマンが建ちましたが、もはや少し前の豊洲化していました・・・。70㎡が6,000万円以上とか・・・。マンションはどこまで価格が上がってしまうのでしょうか。
・・・
反町、妙蓮寺あたりが、5,500万円といわれても、なんだか驚かなくなってしまいました。でも綱島、徒歩13分で5,500万円て・・・。これ見て思ったのが、もはや駅チカのマンション用地はなくなりつつありますね。みんな徒歩10分以上。でもこの価格・・・。ちなみに再開発されている綱島駅ですが、駅前に東急不動産の「ブランズ綱島」というマンションが建ちます。予定価格を聞いて呆れてしまいました。70㎡が7,000万です!
以上、横浜市の新築マンションの価格を見てきました。おそらく、10年前とは比べようもないくらい、どの沿線のマンション価格も高騰していました。
・・・
今回調べられた範囲で、70㎡、3LDK、一般的なファミリータイプのマンションの相場観としては、
富裕層エリア
横浜駅周辺地区(7,000万円)
たまプラーザ地区(7,000万円)
みなとみらい地区(6,500万円)
東横沿線地区(6,000万円)
上大岡地区(6,000万円)
戸塚地区(5,500万円)
逆に僕みたいなサラリーマンでもひょっとしたら手が届くかもという
庶民派エリア
金沢区(4,000万円)
磯子区(4,000万円)
鶴見区(4,000万円)
緑区横浜線エリア(4,000万円)
マンションは本当に高くなってます。到底、専業主婦を持つ一般サラリーマンには買えない価格です。それでも値崩れしないで上がり続けているのは、もちろん横浜だけではないですが、共働き世代がダブルインカムでの収入でマンションを購入する、そんな構図が、東京都心の一部から地方にまで広がっていることが想像できるようでした。
」
http://www.takenote1101.com/entry/2017/11/30/005023 2017-11-30
参考サイト:
https://www.athome.co.jp/
https://www.athome.co.jp/mansion/shinchiku/kanagawa/yokohama/list/
https://www.athome.co.jp/kodate/souba/kanagawa/yokohama-locate/