モーターを動かないようにして通電するとブレーカーが飛ぶわけ

 

すぐに壊れたフードプロセッサ

の項で、モーターの軸が固化したグリースなどで固定され動けないのに、通電した所、本体内部の保護機構が働きブレーカーが飛んでしまいましたという話をしました。何故でしょう。

 

原理的には、モーターと発電機は同じものです。電気を通してやると回転します。逆に、軸をクルクル回してやると電気が発生します。

 

さて、すると、電気を通してやると回ります。で、回っているのだから、発電機として、発電もしています。えっ?どーゆー事? そういう事なのです。勿論、入れた電気以上に発電してくれたら無から有が生まれてしまうのでそういう事はありません。例えばです、100Vを入れたら、回って、その回転で刃が回りミルが動くと同時に、90Vを発電したとしましょう。使っている電力は10V分だけです。

 

軸を動かないようにして電気を入れれば、発電できないので、入れた100Vがフルに使われます。10Vで動くよう設計されて配線も部品もそうなっているのに、100Vがフルに掛かったら、電流は上の仮定では10倍流れてしまいます。まあ、これは大袈裟な仮定ですが、分かりやすいですね。

電力は、電流の自乗x抵抗です。100倍もの電力、つまり熱が発生して火事になります。ですから、ブレーカーが入れてあって過剰電流が流れると切れるようになっているのです。

 

回る物を無理に止めると過剰電流が流れて、電流の二乗に比例する熱が出て、ブレーカーが飛ぶか、ブレーカーが入れてないやすものでは火事になると覚えてください。洗濯機に物を詰め込みすぎてはいけません。回転軸のグリースが固まって回りが悪い古い扇風機に通電してはいけません。