10年後のテレビはどうなっている?

既に、テレビに出るコマーシャルの費用はネットを下回りました。半分以上をネットに奪われているということです。そもそも、1990年のバブル崩壊、2008年のリーマンショック以来、企業は青息吐息。コマーシャル収入も激減していたはず。

 

その事情を反映して、番組も金の掛からないものばかり。ドラマのような金が掛かるものは、これも激減。昼間はそこらへんに転がっている安いギャラで働く非専門家の芸人などを机に並べ、ニュースへの愚にもつかないコメントを流す番組ばかり。如何にテレビ局に金がないかを如実に物語っています。これで、午後7時頃までお茶を濁すと、それ以降は低ギャラの芸人や学生を大勢並べて騒ぎ立てる所謂馬鹿番組。まあ、これがこの国の大衆に迎合する番組ならば、江戸時代の寺小屋で学ぶ庶民のほうが令和の愚衆より遥かに知的でしょう。

 

地デジの時間さえまともな番組で埋める資力がないのに、BSまで開いてチャネル数が増えたために流す番組がありません。半世紀も前のドラマを流すか、怪しげなテレビショッピング。BSはもう終わっていますね。

 

こんな状態で10年後のテレビはどうなるのでしょう。既に若者はテレビなど見ない。ネットばかりで、GAFAYoutube、LINE、Twitterが大盛況です。Dr.Y家のテレビ受像機は、単に液晶表示機械。AmazonFireTVで映画、海外ドラマなどをネットのVideo on Demandで見ています。時に、Youtubeで音楽も。なんとフルトヴェングラーが観られます。PCにも繋がり、ネット。HDD録画機で一週間分、まあまともな番組ーーNHKが多くなりますーーを予約録画した教養番組、映画を観ていて、リアルタイムでテレビを観ることはほぼありません。今、流れているものは皇室日記スペシャル。こういうのは観ます。

 

一体、誰がテレビを観て、どんな企業がコマーシャルを出しているのか?そう言えば、全然、テレビコマーシャルの記憶がありません。

 

銀行が、大衆から小金を集め、大金にして企業に貸出し、利ざやで稼ぐと言うビジネスモデルが、マイナス金利と、企業の内部留保で崩壊し、サービスの手数料で稼ぐ方向に転身しています。成功しているとは言いがたいのですが、それでも身の丈に合った行員数と給与にすれば生き残れるかもしれないと、努力してはいます。テレビは新しいビジネスモデルを見つけられるのでしょうか。10年後、いつまでも同じものを流すニュースと馬鹿番組しかできないテレビ局は消えているかも知れません。その時、テレビは何になっているか?興味がある課題です。