冬になると憂鬱になる;季節性ウツ病

  こんな名前の病気・・・というより障害があります。英語でSAD。悲しいとかけているんでしょう。Seasonal Affective Disorder。季節的な感情の障害。ですから、病気ではありませんが、この状態になる本人には深刻です。なにしろ、ウツに似た状態で活力がなくなり、何もする気力がなくなり、何となくの不安がわき上がります。

  これは人間が動物であった時代、食料が少なくなる冬に無駄な動きをして体力を消耗させないための自然の摂理の名残なのでしょう。熊なら冬眠してしまいます。所が現代人は冬でも仕事をしなければなりません。困った名残です。当然、冬のない低緯度の人たちには無縁の障害です。中緯度以上の多くの人がこの状態になるそうです。逆にならない人が異常なんでしょうね、動物的には。

 というわけで、心配はないのです。朝日に30分くらい当たるということで治るそうです。20Wの蛍光灯を10本くらい束ねた照明器具を1日に数十分程度見ていれば治るとか。要するに明るさ的に脳に夏と感じさせればよいのだそうです。

講談社現代新書から詳しい本が出ていました。