フランスの2つの過ち:イスラム過激派テロリズム事件

フランス紙襲撃テロ事件 - Wikipedia

 まったく居たたまれない事件です。人と称される動物の中には理性的な本物の人類と人に似せて作られた野獣が居るということです。人間を人間たらしめている大脳新皮質の進化が十分でなく野獣のままに留まっているのでしょう。

 このブログの右のペインに載せてあるプロフィールの写真の外国人は友人のフランス人です。彼から「Je suis Charlie」の活動ページが送られてきました。英語では「I am Charlie」です。彼とパリ郊外を歩いているとき、この路線のバスは休みになるとアラブ人ばかりになり怖いと言っていました。彼はパリ第七大学、いわゆるソルボンヌ大学を出た、普通の人より多少上位の知性がある人です。そういう人でも、このように感じているのです。

 余談ですが、フランスはフランス革命を通過して共和国になった今でも日本以上に階級的社会です。勿論、それが悪いわけではありません。むしろ努力が報われる社会と言ってよいでしょう。どの階級に入るかは世襲ではなく、チャンスは平等にあるのですから。そして、社会の上層部は大学出身者ではなく更なる高等教育機関である大学校(グランゼコール)で占められています。大学(英語のユニバーシティ)は学問の府、大学校は社会のエリート育成の府という事です。エコール・ポリテクニック、高等行政学院、高等師範学校が一般通年では大学の上にあるのです。このほかにも、芸術系の大学校もあります。日本の大学校はこれとは違います。大学校は文科省以外の省の管轄にある大学レベルの高等教育機関につけられる名称です。防衛大学校航空大学校などです。日本の語感では、大学校はレベルが低い感じがするので、防衛大学、航空大学などと日常的には称していますね。

 移民政策の失敗

 19世紀は帝国主義の時代です。西欧各国はこぞって世界の後進国地帯に出て行って、そこを植民地にしました。植民地は宗主国の一部ですから簡単に移民できます。今回の犯野獣兄弟も地中海の対岸にある植民地アルジェリア出身でした。帝国主義の時代は産業革命を終えた資本主義の時代でもあり、各国は本国で作った製品の販路を求めて植民地を作っていったのですが、まだまだ手工業全盛の時代でもあり、単純労働の移民を本国にどんどん入れたのです。米国南部の奴隷を思えばその意味は容易にわかるでしょう。

 日本でも小子化と人手不足を根拠に移民が議論されていますが、日本は人手不足ではありません。無職の20-50代が大量に居るのです。20-40代は元々一度も正規社員になったことがない人々、50代はリストラされた人々です。

「格差が拡大している」の意味 - dr-yokohamanerのブログ

の中で引用しましたが、「頭が悪くて、我がままで、我慢ができず、ノースキル」と言われる人々です。このレベルの下層労働階級の移民を入れる必要はありません。不足なのは「頭が良くて、理解力があり、我慢ができて、スキルのある」人々です。そこを間違うと、50年後を待たずに、フランスのような事件が起きるのです。移民を入れるのならある程度の知性があってスキルがあり、その子孫も日本の中堅以上の階級として生活していける人々だけです。

死刑廃止

 西欧は人権を理由に死刑を廃止したのですが、今回のような人に似せた野獣にも、見た目が人間だということで人権を主張するのでしょうか。死刑廃止論者の人権なるものには、野獣の人権は主張しても、善良で平和な生活をしている本物の人間の人権を忘れてしまっている所に大きな問題があります。西欧では過去にサンバルテルミーの虐殺に代表されるような虐殺を何度も経験した挙句、行き過ぎた人道主義が行われていますが、今回の事件で変わる可能性があります。

 日本にも死刑廃止論者がいますが、冷血なDNAの持ち主で、野獣側の獣なのでしょう。今回の事件では、フランス人警官が撃たれ、倒れこんだ所を更にとどめをさされている残虐さです。あの警官が自分の父親なら、夫なら、子供なら、死刑廃止論者はそれでも死刑廃止を主張するのでしょうか。そのような主張をするものに冷血な野獣以外のどういう言葉があるのでしょう。

 実際、犯野獣の3匹は逮捕されることなく銃殺されました。政府はああするより方法がなかったのでしょう。うかつに生きて逮捕してしまったら、フランス挙げての大問題に直面することになります。果たしてあの3匹の野獣を多くの貧困層からも巻き上げている国民の血税で自然死するまで養っておくのでしょうか。それで国民が納得するのでしょうか。銃撃のどさくさに紛れて銃殺してしまう、政府批判を躱すためにこれ以外の方法はフランス政府になかった事は明らかです

 こんなフランスを見ていると、日本人はまだまだ利口な国民だと思います。 

 

余談: 欧米の小説を読んでいるとフランスに関する皮肉が時々出てきます;

「何事につけ、意見が割れるパリ(政府)の常で・・・」

「フランス人が10人集まると、意見が11出る」

 パリもそうですが、ロンドン辺りに行くと、日本に居た時に想像していたものとはかなり異なる情景を見ることになります。白、黒、黄、褐色・・・あらゆる人種が混じっているのです。これも植民地時代の名残なのです。彼らは外国人ではなく、ほんの1世紀前にはイギリスだった国から来ているのです。何しろ、陽の没せぬ国だった時代があるのですから。イギリスは24時間、国のどこかが昼間だという意味です。

 余談の中の余談ですが、つい最近、スコットランドの独立投票が行われましたが、日本人からみると分かりにくいことです。イングランドスコットランドも同じ顔に見えるからです。が、イングランドアングロ・サクソン人=アングル族とサクソン族というゲルマン民族(ドイツ人ですね)の国、スコットランドケルト人の国です。
 現英国王室のウィンザー朝の姓は元々ザクセン=コーブルク=ゴータというドイツ名だったのですが、第一次大戦の時に敵国であるドイツ名ではまずいという判断で王宮のあるウィンザー城にちなんでウィンザー家と改称しています。

元々グレート・ブリテン島ケルトが住んでいたのです。というより、大陸から追いやられて来て住み着いたのです。今でも、その名残としてスコットランド、西部のウェールズ北アイルランドケルト人優勢の地域です。日本語の「イギリス」は多分「イングランド」から来ているのだと思いますが、これは英国全体を指すのではなく、「本州」と言っているようなものです。英国航空はEAではなく、BAですね。Britishです。

 

 日本は単一民族なのでしょうか?

 時々、政治家がこの言葉を使って問題にされます。そもそも「単一民族」の定義なしに言っているから問題になるのです。血統的には日本は数万年前から、大陸の端にある島に吹き寄せられてきた人々の混血なのでしょう。西洋人は日本人の顔が分からないといいます。フィリッピン人、タイ人、ベトナム人にはどことなく共通した顔だちがありますが、日本人は実に多様な顔を持っています。シベリア、満州中国東北部)、中国本土、朝鮮半島東南アジアミクロネシアなどから吹き寄せられてきた人々が混血して日本人が生まれたのでしょう。

 しかし、そうして数万年~数千年前の有史以前から、この島で作られた文化は日本文化として統一され、同じ文化、言語、生活様式を共有しているという、文化的意味では単一民族なのでしょうね縄文時代の後に弥生時代が来ましたが、この時にも大量に異なる文化の人々がこの島に入ってきて混血し、しかし、統一された文化、言語を共有しているようです。何しろ、有史以前のことなので、混血や異民族などということは忘れ去られています。実は平安時代のような有史時代になってもまだ朝鮮半島経由で異民族、といいますか、本家筋といいますか、大陸から人々が入ってきています。例えば、百済の王族、貴族は国が滅んだ時に大量に入ってきています。桓武天皇の母親は百済王族の末裔でした。

 日本は単一民族でない。アイヌ人がいる。という主張もありますが、関東はアイヌの地だった時代に大方は混血してしまっていたと思いますが、それが歴史のかなたに忘れられずに残っているのでしょう。ATL(成人T白血病)、耳垢の性質:乾燥、湿り、頭がい骨の形;長頭、短頭なども、きれいに分かれるのが面白いです。