株式市場とヘッジファンド:村上氏の偽善

 兜町もやっと中国パニックから立ち直ってきました。20000円まであと20円くらいです。4か月掛りました。

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Yahoo!ファイナンスから引用

 ただ、FRBは12月に利上げするでしょうから、織り込み済みとは言え、それなりの反応はして、また下げる可能性があります。とはいえ、イエレン女史は株式市場を敵視しているわけではなく、ショックを与えないように非常に用心深く対応しています。どこで売り払い次の買い場に備えるのかは難しいと言えば難しいのです。

 村上ファンドが「モノ言う株主」を標榜して登場し、そして舞台から消えてから9年になるようです。昨日、市場操作の疑いで強制捜査をされています。ヘッジが株を大規模に売買するのは普通の事ですから、その結果市場は攪乱されます。ヘッジ嫌いのDr.Yも、嫌いですが、仕方ない諦めています。しかし、村上氏が許せないのは、自己の利益の為に無理難題を企業に突き付け、それをあたかも公共の利益のためのように「モノ言う株主」と言っている偽善です。儲けるために言っているのであって、別に会社が良くなるようになんて考えていないんだと正直に言えば、Dr.Yも資本主義なのだから仕方ないかと諦めるのですが。

 米国人はアッケラカンとしたもので、レバレッジド・バイアウトなどどいう手法で買収する企業の資産を担保に銀行に金を出させ、その金でターゲットとする企業の株を買い漁って自分のものにし、その企業を解体して売り払い潰してしまうのです。当然、社員は路頭に迷います。まだ、自分のものでない企業の資産を担保にできるなんておかしいのです。当然、そんなことは禁止する法律を作るべきですね。それに金を貸す銀行もおかしいのです。

 エッソがまだスタンダードオイルと言った頃、ロックフェラーは、当時、あちこちに有った地方鉄道の株を買い漁りました。そして、買収するとその会社をつぶしてしまったのです。今、米国にいわゆる地鉄がほとんどないのはこの為です。足を失った住民は車を買うよりほかなく、その結果、ガソリンの売り上げが急増。ロックフェラーは大儲けしたのですが、これが米国流のやりかたで、M$と揶揄されるMS(Microsoft)のゲイツも似たようなやり方でのし上がってきたわけです。

 村上ファンドも似たようなものです。