私、失敗しないので的株式投資がしたい人のために

 先日、天才の物語のような番組が放映されていて東大の偏差値80以上という教養学部の学生たちが出ていました。偏差値80と言えば3σの外側ですから、概ね0.15%となり、50万人の受験生がいれば、500,000x0.0015=750人もいますので天才ではなく、秀才ですね(偏差値90もいました:上位16人です)。そもそも天才とは、天賦の才能の事ですから、生まれつきの才能で努力で得るものではありません。ただ、エジソンが言ったように天才とは99%の汗というのも真実で、天才は「努力する」能力をも持っています。それはともかく、彼の言葉に甚く感心しました。概ね以下の意味でした:勉強は面白くないが、人生をプロジェクトととらえれば、やらなければならない事だというインセンティブが生まれる。

 株式投資も同じように人生の一プロジェクトとして行えば、「私、失敗しませんので」という方法があります。MX2(Tokyo MX)だったか、株式の番組を見ていますと、1年で19x勝しました、などという中年女性が出てきますが、あれが実質の勝ちならそんなコマーシャルや講座で稼がなくても悠々自適できるでしょうと、頭の中だけで言っています。あの方法ではダメです。なぜか?所詮、運を天に任せているからです。

 1.人生のプロジェクトとしてとらえ、数十年計画で行う。

   20代で100万円から始めるとしましょう。

 2.株は買い時が最も難しいので、何を何時買うかを見極める

   2.1下げきっている株を買う

       最近では、パナソニックが2012年11月29日 398円を付けています。

       2年前は、この方法にとっては「最近」です。

       この下げは、日経新聞の次の記事の事態が原因です

       「2012/11/1
         パナソニックは31日、2013年3月期の連結最終損益(米国会計基

         準)の見通しを500億円の黒字から7650億円の赤字に引き下げる

         と発表した。」

 2年続けてのこの8000億円の赤字はリストラなどの対策費で、次の一手を打つための赤字なので、且つ、パナソニックの実力なら数年で回復するだろうと踏んで買い込みました。たまたま底で買えただけで、それは運にすぎません。運を期待することはできません。400円台ならよかったのです(2年で既に1600円を付けています)。コモディティとなってしまった家電はそこそこにして、パナホーム、車載機器に舵を切って新しいビジネスに乗り出していますね。まだ、成功するかどうかはわかりませんのであまり長く持つ気はありません。

 しかし、1000円を越えていたシャープが200円台に落ちた時でも、シャープの経営上の失敗があまりに阿呆な理由であり、将来もありそうにないので買いませんでした。シャープは今後何を売るのでしょうか。暴落はしていませんが、何を売ると言う意味ではSonyも同様です。PS4少々以外、売るものがありません。そのうち、エレクトロニクス、ITから手を引いて金融だけになるかも知れません。三菱自動車もダメ。今なら、エアバッグのタカタが似たような暴落状態ですが、破産するかも知れないと思っていますので買えません。

 ここに書いた事を自分の頭で理解し、考えるだけの知識と能力があれば、次の銘柄を虎視眈々と待つことができるはずです。個別銘柄の選択が難しければ、日経平均指数連動のETFでもよいのです。何倍も利益を上げる事は困難ですが、銘柄を考えなくても良いので楽です。ただ、この方法では、一部上場の大型株は日経平均に連動しますので、乱暴に言えば、どこを買ってもいいのです。

 経験的に3~5年すると経済・金融・政治の事故が起きて市場全体が暴落します。その直前、つまり、半年、1年前に売ってしまいます。この企業がこんなバカな株価はないというほど下げた所で買いに入ります。それが分かるには相応の勉強が必要です。買える価格になるまでに、半年、1年、あるいはそれ以上かかるかもしれません。 辛抱が必要です。少し前にブログに書いたように「頭が良くて・・・我慢ができる」能力が必要です。

 5年で2倍になったとしましょう。30代前半までの10年で100万が400万になります。面倒なので500万としましょう。同じようなペースで、40代前半で2000万円です。実際にはそんなに調子よく進行しないので、50代で5000万円を目指すのが良いでしょう。60代で1億を目指します。これは、「私、失敗しませんので」方式を実行できた時の話です。

 銘柄、買い時、売り時を間違えなければ、5年で「確実な」2倍のペースは可能です。でも、ほとんどの人は、理性が感情にまけて、高く買って、安く売ってしまうのですね。

 

   2.2長期保有になるので、絶対に潰れない企業の株を買う

     JALなら安全だ、リーマンブラザーズなら安全だと思っていた人は

     自分の目と頭で判断する能力がないので、止めるべきです。

3.売り時を見極める

 売り時も難しいですが、数倍に上がってしまえば、余裕がでますので、感情に負けることもなく理性的に時期を判断できるはずです。

 問題は欲を出しすぎること。「頭と尻尾はくれてやれ」「天井、売れず、底、買えず」の格言を忘れないこと。常に、時事に気を配ってワールドニュース、政府、日銀の政策、FRB、米政府の政策に注意を払っていること。それが、何を意味するか熟考すること。狼狽売り、ヤレヤレの売りをしないこと。

4.損切はしない方がよいでしょう。

 素人が玄人のマネをすることはありません。そもそも玄人というのは、それを「偶々」職業としているだけのことで、別に投資が上手いわけではないのです。上手かったらサラリーマンなどしていないで、自分でやってあっという間に億万長者になって悠々自適のはずです。

 素人には玄人と違い、締切、期日がありません。塩漬けも戦略の一つです。10年も持っていれば上がっていくでしょう。

5.絶対に借金や疑似借金であるオプション、先物空売り、信用などはしないこと

 言うまでもないことです。塩漬け戦略、精神の安定のためです。ヤレヤレの売り、狼狽売りは、借金による弱気が原因です。

 6. 配当は小遣いにしましょう

   金の亡者にならないために。元手が1000万円に増えて入れば、年に十万円単位の配当にはなるでしょう。

 このブログのあちこちで「デイトレードの真似事」を書いていますが、これに上記の方法を短期に応用することもできます。が、デイトレは止めた方がよいでしょう。株で、1日で2%を取るのは実に困難で、運任せになります。FXでは10倍も借金してレバレッジをかけるのでデイトレードで数%もとれますが、Dr.の方法では借金は禁忌ですので、できません。結局1週間程度かかって、3~5%の利益でした。ソニーは買って翌日から上がり始めたと記憶していますが、こんなのは運にすぎません。パナソニックは難平買いしてやっとこさ利益になるありさまでした。3か月程度、スイングであれこれ何回もやって、10%程度の利益でした。もう、デイトレあるいはスイングは止めです。利益率はそこそこ取れますが、神経を使うばかりですから。