三菱自動車、東芝の株を買わないワケ

 Dr..Yの株式投資戦略は、長中期です。技術的理由ではなく経営者の不見識により、市場センチメントを悪くして半値以下に下げた株を買ってきました。2,3年もすれば、元に戻します。

 しょっちゅう電話が掛ってきて売買を勧める株屋さんに、この話をした所、何時の事でしたか、三菱自動車が安くなっていますといわれました。あそこは、技術が怪しげだから僕のクライテリアには当てはまらないよと答えました。案の定、今回の事件です。

 しかし、天網恢恢疎にして漏らさずの原理を考えれば、そのうち漏れる今回の不正をなぜ首を賭けてまで行うのでしょう?この心理は、Dr.Yには理解できません。まあ、上からの圧力に耐え切れず、技術もないので、できることはデータの捏造ということになるのでしょうか。気軽にやったわけではなく、ほとんどウツ状態の部長が命じたのでしょう。ただ、本当の所は、社長以下の経営陣も知ってはいたのだと思います。そうでしょう。技術的にわが社では無理だと分かっているのに、ある日突然データが良くなった。それなら、技術担当役員は根掘り葉掘りその技術的要因を担当部所に聞きただすでしょう。結果は社長にも分かるはずです。

 あの時、この会社の株を買っていたら幾ら損害を出したか分かりません。

 

 これは東芝にも当てはまります。あと、100億利益を上積みせよと、決算の1月前に社長だか、会長だかがチャレンジしたと報道されていました。既にビジネスは終わっていて決算しているのに、そんな上積みができるわけがなく、できてしまったなら、不正をしたということでしょう。

 

東芝リストラ1万人辞める理不尽、辞めさせる痛み
2016年3月28日」-- 毎日新聞

 こんな記事があります。信じられないことは、TV報道によれば、今年度900人もの新人が入社したということです。一方で激しくリストラしている会社が一方では雇用しているという矛盾。将来の年齢構成を考えないとならないので仕方ないことではあります。しかし、かつては超優秀な学生が入っていたとはいえ、今、彼らが来ているかといえば、どう考えても、来てはいないのではないでしょうか。東大、京大を始めとする大学院生たちは数少なく、引く手数多なので安全な会社にいってしまっていることでしょう。となると、かつての「明日をつくる技術の東芝」の「明日」は怪しいということが容易に考えられます。今回の不正経理の不祥事で株が200円を割った時、買ってはどうかと友人に言われましたが、「明日」のない企業の株は買わないと答えました。

 電機はどこも危ないですね。シャープは台湾の会社になったようなものですし。

参考サイト:

 パナソニック:5年前より正社員を減らした500社ランキング:1位パナソニックは13万人減

 ソニー :ソニーは、なぜ延々とリストラを続けるのか

 アクア(元三洋):「旧三洋「アクア」をクビになった社員の現実」

 IBM :日本IBM「社外秘リストラマニュアル」の全貌

  東芝 :東芝40歳以上が天を仰いだ早期退職金の軽さと重さ