大変です。良く、ずっと元気でコロリと行きたいと認知症の親の面倒をみた高齢者は言います。自分が苦労し、その苦労の程度が尋常ではないことを知っていて、子にそんな思いはさせたくないと思うからでしょう。
特に困るのは2点。徘徊と、寝っぱなしでの終日の喚き散らし。
こうなると完全な認知症で一般家庭では対応困難でしょう。特養という公的な施設はたいてい待ち状態です。1年まちなど。
介護付き有料老人ホームと言うものがあります。病院に入院したような扱いで、一切の面倒を見てくれます。中には元気な内に自らの意思で入っている健常人もいます。但し、一般には高額です。
問題は、初期費用と毎月の運転資金のトレードオフです。
1. 初期費用は安いーー500万円程度ーーが、毎月の費用は高いーー40万円か、
2. 初期費用は高いーー壱千万円ーーが、毎月は安いーー20万円ーーか。
中には、両方安い所もありますが、トイレもシャワーもない部屋だったりします。
認知症患者の余命で最適点を決めることになります。しかし、余命と言われても誰も分かりません。が、兎に角自分の決断。
施設によりますが、通院になると、通院に介護する費用は別途になります。オムツなどが必要だと、これも別途です。理髪なども必要でしょう。つまり、月に掛かる費用は結構、別途料金が発生します。
医師や看護士が必要な医療行為が必要になると、退去を要請されるかもしれません。例えば、胃ロウをすると退去して欲しいと言われる場合も。看護士が居ると標榜していても三交代24時間は 居ないかもしれません。
終末期医療を提供する病院があります。
最期まで面倒みてもらえます。都市伝説に病院は3ヶ月で出ないといけないというものがありますが、急性期病院でしょう。終末期医療をしている病院を探します。
日本老年医学会は、高齢者の胃瘻を医師から勧めないとしています。
寝たきりになると、そのうち、食べられなくなり、十年くらい前には医師は胃ロウを勧めたものです。友人のお父上はその数日後になくなりました。こういうことがあり、今では高齢者には、医師は勧めないことになっています。勧められると、子はなかなか断れないものなのです。で、つい頷き、翌週死亡などの例がかなりあったと思われます。こんなことなら、静かにさせておきたかった。痛い思いをさせて、ごめんよ、オヤジ。医者は術料を稼ぎたいから勧めるのかという思いは払拭できません。
認知症で寝たきりになると、頻繁に誤嚥を起こします。医学が克服したはずの肺炎で死ぬ老人が大勢いて、テレビ報道でも「肺炎の為、亡くなりました」とやっているのは、唾液の誤嚥で常時、肺に肺炎菌が送り込まれるからです。点滴で24時間、抗生剤を送り込んでも対抗できません。老人の肺炎による死はこれなのです。
抗生剤が、菌を殺すのではなく繁殖させないものであれば、その間に免疫が菌を殺します。しかし、ドンドン唾液から菌が送り込まれると免疫による殺菌が追いつきません。これが原因なのでしょうか。