高気密住宅は本当に高気密なのか?

テレビ東京より

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こういう従来の住宅は実に隙間だらけです。屋根と天井の間、天井と部屋の間、扉と部屋の間、etc.

左隅にあるガスファンヒーターを使っているそうですが、ガス代、月に3万5千円とのこと。寒冷地仕様エアコンにした方が安いのでは?

普通、こんな壁から剥がれた隙間↓が寒さの原因とは気がつきません。剥がれていなくてもプラグを挿す穴!

テレビ東京より

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で、高気密住宅は家そのものはかなりしっかり高気密になっています。室内と天井あるいは屋根の間には全く隙間はありません。

 

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でも、この穴は立派な隙間ですよ。勿論、この裏側はウレタンフォームで断熱してはあります。

以前、隙間恐るべし、書きました。分子の熱運動で空気が行き来できるからです。秒速500m以上!

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で、蓋をしました。百均に行けば、何個か一組で売っています。

 

キッチンの換気扇なんてスカスカです。穴だらけ。塞ぐ手がないです。

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エアコンの空気吹き出し口は、冷房時の結露の水を外に逃がすために外部に開いてしまっています。これも手がない。

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 何しろ、ゴキブリが入ってくる程の巨大な隙間です。ここを冬の間、閉じる?夏に開けるのを忘れると悲劇がおきます。水が室内機のパンから溢れて壁を伝わって。。。

方法としてはCanDoが、この先端を半回転で隙間が閉じるようにしてくれれば済みます。自分で袋を被せてもよい?まあ、暖房でも使うのでこの程度は諦める。

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高気密室は24時間稼働の換気扇が義務づけられています。ここも気密は破れています。

 

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これは、空気取り入れ口です。隣の部屋で換気扇が回るとここから空気が入って来ますが、換気扇が止めてあっても空気分子の熱運動で入って来ます。

 

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で、こういう熱交換器をもつ換気扇。これも、内部に隙間はあるはず。

 

屋内と屋外を区切る扉はかなり高気密ですが、部屋と部屋の間はスカスカ。

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引き戸の下の隙間。スカスカです。分子の熱運動で隣の部屋の空気がかなりの勢いで入って来ます。隣室を暖房していないと冬は寒いですよ。見栄え良く、どうするか検討中。

 

蛇足ですが、外との間の引き戸はペアガラスのサッシですので、高気密です。そんな複雑な構造のレールをもつ引き戸を室内に付けるのは無理でしょう。サッシ屋さんが頑張れば別ですが、あの業界は遅れていますから。。。

次世代省エネルギー基準では、高気密の隙間は、

5/10000 = 1/2000

 

隙間が1/4000/の場合でも、つまり、上の2倍も気密性が良い場合でも、

分子が自由に飛び回れる状態の場合、空気分子は部屋から50秒で出ていきますから、早いものです。ロートに大豆を一粒落とすと、いきなり出ていってしまいます。そこに山の様に大豆を入れるとひしめき合って直ぐには出ていけません。振ってやるとーー分子の熱運動の代わりーー、それでも結構な早さで出ていきます。そんなイメージなんでしょうね

 

 

 

高気密の定義

 ーー https://www.macrohome-osaka.com/kimitsu.html

住宅の隙間は、床1㎡当たりの相当隙間面積(C値)で表されます。
気密性を配慮していない一般の住宅では、9~10c㎡程度と言われ、次世代省エネルギー基準でも5c㎡以下であれば高気密としています。
「FPの家」では2c㎡以下を保証。
平均C値は0.55c㎡という数値までになっています。同じ高気密と言っても隙間の量は、実に10倍もの違いがあるのです。

 

 

 

 

 

dr-yokohamaner.hatenablog.com

 

 

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 参考:Dr.Yはここがどんな工務店かは知りません。高気密の参考までに。

www.ichijo.co.jp