色々な名前があります。卓上クーラ、卓上エアコン、スポットクーラー・・・1万円以下で売っています。全て後悔するものですよ。その上、馬鹿高い。900円程度のものが何千円も、いや1万円近くしています。
ググると色々出てきます。全て、クーラという名に期待するものと異なります。
Amazonでは。。。
真っ当なホームセンターや電気店では売っておらず、ネットやTV販売ばかり。クレームの嵐になるので、真っ当なお店では扱わないのでしょう。尤も、買い付け担当も良くわからず、並べてしまう所もあるかも知れませんけどね。
前面から涼しい風を吹き出すけれど、温風の処理ができていないものです。部屋が暑くなります。あるいは、部屋の中にそっと打ち水して冷やすもの。只でさえ、高温多湿、蒸し暑い夏の部屋が湿気でムシムシ、黴が大喜びする環境になります。
冷やすって、どうすると思いますか。熱するには、灯油を燃やす化学反応があります。電気抵抗を使う、いわば摩擦熱みたいな現象を利用する、電熱器があります。
しかし、燃料で吸熱化学反応を起こして連続的に冷やす仕組みのクーラはありません。電気も同様。電熱器の逆に電気を流すだけで冷える金属はありません。一見できそうなものがペルチェ素子です。しかし、ペルチェ素子は、2枚の異なる金属板を張り合わせ、片方からもう片方に熱を移動させているだけのものです。熱が無くなるということはありません。
発熱においては、木とか炭なら燃やせば=酸化させれば、熱が発生し、その過程で炭酸ガスと灰になります。灰は捨てれば済みます。灯油は、炭酸ガスと水になります。固体のカスが出ないので手軽です。何かをこのように化学反応させて、残渣を捨てれば済むと言う気楽な冷却法は残念ながらありません。
今の技術では、冷やすには、熱を移動させるしかないのです。板の一面の熱をどこかに移動して反対側を温めているのがエアコンです。ですから、温まる方が部屋の外になければ、部屋の中の熱は変わりません。で、その機械を動かす分、別の熱が発生するので、結局、発生する熱の方が、移動された熱より多くなり、部屋全体の熱が増えて室温があがるのです。
この種のもので、電力が数w~数十Wのものは、ほぼ間違いなく、ペルチェ素子を使ったもので、貧弱な冷却能力です。そんなに涼しいわけもありません。ですので、発熱自体も少ないのですが、自分だけでも冷えたいというような暑い時は、そもそも室温が30℃でしょう。そんなところでは少しの発熱でも嫌でしょ。
強力なクーラーは、エアコンですね。室外機に熱を捨てています。断熱膨張させて熱力学的に冷やします。殺虫剤を何十匹も居る蜂と格闘して20秒もシューとやっていますと、断熱膨張で殺虫剤を噴霧しますので缶が冷えますね。あの原理です。クーラーと同じ原理で熱処理をしていないものが冷蔵庫。中は冷えますが、裏に熱を出すので熱くなっています。電力も数100w食います。断熱膨張の冷却は強力です。
ペルチェ素子の冷蔵庫は、小さなものを車用で売っています。あれの外観だけを変えたものが、パーソナルクーラーです。
驚いた事に、もう絶滅したと思っていた水の気化熱を利用するものがあるのですね。日本の湿気の強い夏に、更に水を気化させては室内は湿気でベトベトになりますよ。抗菌とか防カビフィルターが付いていますと言うので、なんでそんなものが要るのと、?状態だったんですが、防カビフィルターは要りますね。湿気でベトベトになり黴の巣窟になる恐れがあるので。大型のものは、コマーシャルでも窓を開けてお使い下さいとかやっていましたよ。あんなものは詐欺に等しいと思っています。
Youtubeでも、使用条件が「屋外」になっていると言っています。ファンが五月蠅くて耐えられないとも。
本日の横浜の湿度は、驚きの67%! 日本気象協会のデータでは70%です。
ーーGoogle検索
ペルチェ素子と違い、水が蒸発するために周りの熱を奪うので温度は上がりませんが、水が室内に水蒸気となって出て行くので、湿度が上がります。今もあるかも知れませんが、空気清浄器くらいの大きさで、水を中に入れてそこにタオルを浸し、ローラで引き上げてグルグル回すものがありました。いくらなんでもこんなものを高湿度の日本の室内で動かしては、カビの温床になるので絶滅したとおもっていたんですけどね。小型になって出てくるとは。。。
カビが勢いよく増殖する環境は、
「
70%以上の湿度(60%以上から活発に活動、80%以上で一気に繁殖)
20~30度の気温(25~28度がもっとも生育に最適)
」
ーー暮らしのマーケット
でしょ。クーラの無い部屋マンマじゃないですか。黴に増えてくれと言っているようなものです。つまり、高温の気温のところに、水を撒いて湿度を上げ、カビの温床を作る機械です。
冷凍庫で冷やした保冷剤を使った方が、遥かにマシです。
水の蒸発で温度を下げるのではないので、湿度は上がりません。表面に結露しますが、それは元々部屋の空気中にあった水蒸気。その分、湿度は落ちています。マイナス19℃の保冷剤が融けるために室内の温度が下がるのですから、水の気化より強力です。
製品では、半円型の保冷剤を二個、扇風機の肩に置くものがあります。あれも良いでしょう。
これ↓は一例です。大型冷蔵庫でないと、保冷剤が入らないかも。。。
【楽天市場】ホノベ電機 リビング扇風機用 クールウィンド 冷え冷えくん HNB-ZF01:スーパーメガホームセンター ejoy
結露した水を溜める容器も下部に2つついていますね。
自作なら↓。上より却って高くなるけれど、前に冷却材を置くので効果は良いでしょう。
100円均一の材料で簡易クーラーを作ったらすごく優秀でびっくり「見くびってた」「猫にも使える?」 - Togetter
本物のクーラー(エアコン)は、室外機があるもの、窓に取り付け、後ろが外に出ているもの(当然、使用時は後部から出る温風を外に逃す為窓を開けます)この2つしかありません。これに準ずるものとして、下記のようにダクトを窓から外に出し、それで温風を逃がすものもありますが、価格を考えると、窓用のものの方がよいでしょう。
これ以外のクーラーは、すべてインチキ製品と思って良いでしょう。
話題が変わりますが、
ペルチェ素子と言えば、似たような製品に除湿機があります。二枚背中合わせに異種の金属板を張り合わせて、直流電流を流すもので、片方がほんの少し冷たくなり、その分、もう片方がほんの少し暖かくなります。どちら側を使うかで、冷房になったり、暖房になったりしますし。冷える側では結露が置きますから除湿機になるのです。ほんの少しです。小さな、掌に乗るようなカー冷蔵庫は、小さいので、ペルチェ素子のような貧弱な能力でも、まあまあ役に立ちます。そんな規模です。それで部屋の除湿をしようとか、部屋を冷やそうとかできると思ってはいけません。除湿機の場合、精々、1畳の押し入れ用であって、6畳間を実効的に除湿などできません。
yatsugatakelife.hatenablog.com