空気中にはどの位の量の水蒸気があるのでしょう。
気温(℃) 飽和水蒸気量(g/m3)
25 23.0
20 17.2
15 12.8
10 9.4
だそうです。
ファンヒータを入れる前の室温を10℃とすると、飽和水蒸気量は、1m3当たり約9.4gです。 相対湿度35%とすると、
9.4x0.35=約3gです。
LDKとその周辺のオープン空間をざっと10畳=5坪として、5*3.3 = 約16m2。天井高を2.4mとして約38m3。
相対湿度35%の場合、
3gx38m3 =114g
の水蒸気が室内の空気中にあります。コップ半分くらいですね。
そこに、1日2リットルの灯油(1600g)を燃やせば、約2.2リットル=2200gの水蒸気が発生します。ワインボトル3本くらい。
室温が25℃に上がった場合の10畳間の飽和水蒸気量、つまり湿度100%は:
23gx38m3=874g
一方、一日石油ファンヒータを燃やした場合の室内の水蒸気量は、
10℃、35%の室内に最初からあった水蒸気量、 114g
ファンヒータの灯油が燃えて出た水蒸気量、 2200g
合計 2314g
です。
10畳間の湿度100%で、874gなので、
2314ー874=1440g
ワインボトル2本分程度の水蒸気が結露して液体の水に変わります。
びしょびしょですね。
ざっと纏めれば、2リットルの灯油を燃やせば、約2.2リットルの水蒸気が発生します。ワインボトル3本くらいです。そして、その結果、室温10℃の10畳の空間が室温25℃になると、湿度100%を越えたワインボトル2本分が結露します。
暗算できるようにしておくと、
暖房なしの室温を15℃とすると、
15℃ → 25℃で、1立方メートル当たり飽和水蒸気量は10g増えます。湿度を60%に保つには、
0.6(25度の飽和水蒸気量 ー 15℃の飽和水蒸気量)=0.6*10g = 6g
が1立方メートル当たり必要。10畳間で38立方メートルでしたから、
10畳に必要な水 = 38x6 = 228g≈ コップ一杯の水。
6畳間なら、この6割です。
ただ、結露でどんどん減っていくので、加湿器の連続運転が必要です。
勿論、結露した水分は室内で雲になる訳でなく、一番温度の低い物に触れて水に戻るのです。クローゼットの中、ペアガラスでない1枚のガラス窓、など。
金属枠は外気温度がそのまま室内に露出している所なので、こうなります。